「ねえねえラビさん」

「いきなりなんさ、さん付け何かして」





時はお昼時。今回もやっとこさ任務を終わらせて、今は帰りの列車が来るまで街でブラブラしてるんさ。つか、二時間に一本しか無いって何処の田舎さ。





「私はお腹が空きました」

「知るか」

「でもでもせっかくイタリアまで来た訳じゃないですか」

「ドイツでもおんなじ事言って「忘れた!」…さいですか」

「だからさ!ほら、あそこ!」



そう言って真っ直ぐと伸びる指の先を追う。あら、なんて高そうなお店なの。って、明らかセレブとかが行きそうな店じゃねえか。



「むりむりむりむり!ぜってえ無理!俺のポケットマネーを天へと召すつもりかお前!」

「そんなそんな滅相もない。それに経費として落とせば問題ナッシング☆」

「無茶苦茶だな、オイ。大体、コムイがそんな事許す訳ねえって」

「そうとなればレッツラゴー!」

「完全に無視ですか」





まぁ、俺も腹減ってたし別にいっか。確かにイタリアのスパゲティは俺も食ってみたかったし。つか、これっぽっちも経費で落ちる気しないんだけど…





「あぁ〜美味しかった〜!やっぱ経費で食べる高級料理は最高だね」

「最低だなお前」

「そんなこと言って三人前も食べてたの誰だっけ〜?」

「うっ……でもまぁ、確かに美味かったさ」

「ジェリーの方が美味しいけどね」

「オイ」



食べた直後にそりゃなだろ。てか頼むから店の前でそんな暴言はなかいでくれさ。ほら、何かセレブっぽい人達がこっち睨んでるし!ひえぇー!



「そう言うことは周りに人が居ない時「ラビ!」─な、なんさ?」



「アレン達には内緒だよ!」



きっと拗ねちゃうし!なんて笑う君の眩しい位に輝いた笑顔に惚れたって事は内緒さ。






「…っ…それは反則だろ…!」






Grazie per l'ottimo.
※イタリア語でごちそうさま

(経費で?無理言わないでよラビ〜)
(頼むさコムイ!!じゃないとポケットマネーがー!!)





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