『や、やだ…ッ!やめ―…ッ』

「煩いですねぇ、此処がイイんでしょう?」

『ンぁッ、やぁ…!』

「身体は素直なのに、ヒッヒッ…」



女性のいう生き物は大抵こうすれば直ぐに落ちるもの。本当、単純過ぎて笑いが止まらない。…――ですが、変ですねぇ。この女性だけは何故かは分からないが落ちそうにない。





互 い を 求 め て





『ケフ、カ様…!やめ、て…ッ』

「少し黙っててくれるー?」

『…――んぅッ!』




ケフカは拒否の言葉しか出ないナマエの唇を自身の唇で強引に塞いだ。


今までケフカが相手にしてきた女性はケフカへの恐怖から直ぐに言い成りになっていた。けれど、その女性皆全てケフカ自身を満たす事は一度も無かった。用が済んでしまえば壊してしまえば良い。



…――今回もそうなるだろう、と思っていた。



ナマエと言う女性兵だけは違った。ケフカ が幾ら求めてようと恐怖を仰いでも、ナマエは少しも振り向こうとしない。それが気に喰わないから、今こうして身体で分からせている…――そのはずなのに。



「ナマエちゃーん、ぼくちんが求めてるんですよ?光栄とは思いませんか?」

『…――そんな、の、光栄とは…ッ、』

「チッ、分からない雌ですねぇ」

『私は…ッ貴方なんか…――ぁああッ!』



徐々にナマエの膣内に進入して来る幾本かの長い指。それは不規則に膣内でバラバラと動き回っている。



『はぅ…も、お願…い、やめ…――あッ、』

「ならば、さっさとワタシに堕ちちゃいなさい」

『ど、して…ッンァア!』

「どうして?そんなのぼくちんが欲しいからに決まってるでしょ」

『ひぁッ!アァ、んんッ!』

「やめて欲しいのなら早くワタシのモノにおなりなさい」

『…――ハッ、アァ…んぅ、』


何度も響き渡る愛液が掻き混ざる音。ナマエにとっては耳障りでしかない。しかし、指が動く速度は押し寄せる快感と共にどんどん速まっていった。




『ンァッ…も、ダ…メ、イっちゃ…――ッ!』

「・・・、」


絶頂を迎えそうになったナマエだったが、それを迎える事はなかった。突如引き抜かれたケフカの指先。



『ふぇ…何で、抜いて…』

「なーに、ひとりで勝手にイッちゃおうとしてるんです?」

『ご、ごめなさ…ッ!』

「イくなら、ぼくちんと二人で気持ち良ーく一緒にイかないとねぇ」

『・・・ッ!』




ケフカはナマエの両脚を乱暴に持ち上げ、充分に反り立つ自身を押し当てた。




『いやぁ…ッや!やめて…――ッ!』

「…嫌ならば何故本気で拒まない?先程から口先ばかり。本当は望んでいたんではないですか?」

『・・・ッ!』



そう尋ね掛けたケフカは容赦なくナマエの膣内に己自身を挿入した。



『ふぁぁあッ!』

「クッ、かなりキツイですね…ッ」



ケフカが想像していた以上にナマエの膣内は狭かった。まさか此処までとは大した雌だ、とケフカは心の中で呟く。



「ナマエちゃん、本当は嫌じゃないんでしょう?」

『…――ふぁ…ン、ハァ…ッ、』

「本当に嫌ならもっと抵抗出来たでしょうに、」

『…だ、て…ッア、ンン…ッ!』

「ワタシはナマエが気に入りました。ですから一生ワタシのモノにして差し上げましょう」

『ケ、フカ様…も、イっちゃ…――ァアアッ!』

「ワタシも、我慢…できません、ね…クッ――…!」



幾度か言葉を交わした後、二人は快楽の波に溺れてしまう。ナマエの膣内ではケフカがドクドクと脈打ち、そのリズムに合わせ白濁を吐き出していた。



『ハッ、ハァッ…』

「ナマエちゃん、」



ケフカはそっとナマエの頬に手を添えた。その手はナマエの体温を遥かに下回っており、ひんやりと冷たかった。



『ケフカ、様…』

『ぼくちん、ナマエちゃんのこと本気なんですよ?」

『わ…たし、は…』

「ナマエちゃんがぼくちんの事を嫌いでもぼくちんにはそんな事関係ありません」

『・・・、』

「無理矢理にでもワタシはナマエちゃんを奪いますよ」



初めてナマエを見た瞬間からケフカの中で何かが疼き始めていた。その疼きはいつまで経っても止む事はなかった。



「この疼き、どうしてくれますか?」

『…え?』

「ナマエちゃんの所為でワタシの何かが止む事なくずっと疼きっぱなしなんです」

『何か、が…?』



きっとワタシはナマエに一目惚れしたのでしょう。ワタシとした事がこんな雌ひとりに一目惚れしてしまうなんてね。本当、笑いが止まらないったらない。



「責任を取って頂きますよ」

『何の、責任ですか…?』

「このワタシがナマエに心を奪われた、その責任です」

『・・・!』

「ぼくちんが惚れるなんて滅多に無い事だからね」

『ケフカ様…』

「何ですか?」

『私のこと本当に好き…なんですか?』

「それを聞きますか、」



全く、この女性はこれ以上の事をワタシに言わせる気のようですねぇ。恐れを知らないのか、それとも敢えて逆に知っていて…――フヒヒッ、面白い。益々、ナマエが欲しくて堪りませんねぇ。



『本当に好きなら、もっと…優しくしてはくれないのでしょうか…』

「それは無理な話です」

『・・・、』

「優しさなんてモノは十の昔に捨ててきちゃったから」

『そう、ですか…』

「ですから、ナマエちゃん」

『何ですか…』

「アナタがぼくちんに優しさというモノを教えてちょーだい」

「・・・!」



ナマエはケフカに驚いた表情を向けた。驚いたというよりも信じられない、という表情に近い。



「そうすれば、ナマエちゃんに優しく出来るかもしれないじゃなーい?」

『…私、なんかで良いんでしょうか?』

「ぼくちん、ナマエじゃないと無理だね」

『私で、その…良ければ…』

「…――ヒヒッ、決まりですね」



これでナマエは一生ぼくちんのモノ。何があっても絶対に手離す事はないでしょう。



「ところでナマエちゃん、」

『・・・?』

「本当はアナタ、ぼくちんより先に惚れていたんじゃありませんか?」

『・・・ッ!』

「ククッ、図星のようですねぇ」



通りで嫌がってる割には抵抗しなかった訳だ。やはり女性のいうモノは皆同じなのか。



『ケフカ様の意地悪…!やっぱり嫌いです!』

「おやおや、それは困りますねぇ」

『だって…』

「一生ワタシの傍に居て貰いますよ」

『…――はい、』




(…――互いが求め合えば、それはいつか結びつく運命なのだ)



--END--

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