なんか…最近会ってなくない?


部屋の掃除をしていてふと思った
だって…フランシスと最近会ったのっていつよ、いつなの、………まだ今月会ってないっ!


(フランシスに言うと調子のるから言わないけど、)
フランシスはかっこいいし、あたしより全然大人だし、女の子に優しいから…恋人でも、会えてないと不安だよ…


「………無理、会いに行こう」

日は真っ赤に染まってる時間だけど…、寂しいよ、

あたしはバタバタとなるべく可愛いかっこに着替えて用意すると家から飛び出してバス停に向かった



フランシスの家に着く頃には結構遅くなってしまった

「ちょっと暗くなっちゃったけど…」
いるよね…この時間に、いなかったらどうしよう…その場合、あの悪友共と飲んでるか、………まさか、女の人といたりなんて…しないよね……

マイナス思考なあたしは悪い方に悪い方に考えてしまう
駄目だなー
と思い、決心してフランシスの家のインターホンを押す

ピンポーン


「はいはーい、今出ますよっと…おぉーなまえじゃん」
久しぶりにフランシスの声を聞いた気がす…久しぶりなんだった
「急にどうしたの?」


「あ…えっと、近くまで用事があって来たから…ゴメン仕事中とか?」
「そう、いいやー平気平気、じゃあまだ食べてないならご飯食べていきなよ、」
「うん!じゃあいただく!お邪魔しまーす」
会えなくて、寂しくて、なんて言えなくて、

フランシスの家も久しぶりだ


「じゃあお兄さんが腕をふるって作ってあげるから、座って待ってなさい」
「はあい、
しぇふーお腹空きましたー」
「わぁかったわかった」

急いでフランシスんとこ来たから、お腹すいて



暫くするといい匂いがしてきてフランシスがたくさん持ってきてくれる


「はいはい出来ましたよーお姫様」
「うおー!美味しそう!あ、あたしも運びます!しぇふ!」
「お姫様がうおーってちょっと、それとこんな時だけシェフなんて呼んで甘えてー、ま、フランシス様とでも呼びなさいよ」
「わーい、おいしそ!頂きまーす」
「あれ?お兄さん無視されちゃった」

笑いながらいうフランシス
そうなんだよ、その笑顔に会いたかったのよあたしは、それで、今日は十分だよ。
美味しいご飯に舌鼓してるとフランシスも向かいに座って食べはじめる

「本当はなんかあって、俺に会いに来たんじゃないの?」
「………」


あーあ、なんでこういう時は鋭いのかなあ


「…………った…」
「え?」
「…っ…最近…会えなくて…寂しかったの!」
なんかはずかしくって、フランシスを見ないままご飯を食べる
多分あたし普段こんな事言わないし(ていうか言いたくないし)、フランシスはびっくりだと思う
「それだけ、終わり!ごちそうさま!」
立ち上がって食べ終わったあたしの食器を片付ける

なんか、沈黙が続いた

「…ちょっとー、なまえあんまりそういう事言わないからお兄さんびっくりしちゃったよ」
「……」
黙って皿でも洗うあたし、何言っていいか分かんないし
「で?寂しかったの?俺と会えなくて?」
「〜…そうですー…」
によによして抱きついてくるフランシスがムカつく、ひげぬいてやろうか
「あーもー、可愛いなあ、」
「なにそれ…」
「もー、会えなくったってなまえが好きに決まってるでしょー」
後ろからあたしを抱きしめながら言うフランシス
「……うん…」
「え、なにそれ、お兄さんの事疑ってんの?」
「そういう訳じゃないけど…」
「なまえ」
呼ばれて振り向くとキスされた



「好きだよ」











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