「…………どうしたのなまえ。」
「…カヲルに押し倒されてばっかな気がするから逆に押し倒してみました。」
「思わずA.T.フィールド出しそうになっちゃったよ。」
「怖いな。」
「まあ今も押し倒し返そうと思えばできるんだけどね。」
「しなくていいから。」
「うん。なんか新鮮で面白いからもうちょっとこの状況を楽しむよ。」
「そうして。」
「で、どんな気分なの?いつも押し倒されてる男を押し倒すのは。」
「うん………なんだろ…うーん、ちょっと面白い、かも?です、ね。」
「ふーん。」
「そっちはどんな気分なの?」
「僕?」
「いつも自分が組敷いてる女に押し倒されるのは。」
「これはこれで嫌いじゃないよ。なまえを下から眺めるってあんまりないね、そういえば。」
「じゃあもう事あるごとに私を押し倒すのやめなよ。」
「なまえが事あるごとに僕を押し倒してくれるならいいけど、なまえしてくれないだろ？」
「うん。もう十分だもん。」
「僕は満足しないよ。さあなまえ。押し倒したなら押し倒したなりに何かしなよ。僕に。」
「いや私もう満足だから。」
「そうだな、じゃあたまにはなまえからキスしてよ。」
「え」
「ね。」
「………………」
「いいでしょ?」
「……………………」
「はやくー」
「……」

ちゅ

「はい。退くね。もうおやすみ。」
「ちぇ、おでこか。」