short | ナノ

にゃあ

「……椿、」

 聖の声が聞こえた。片耳を、ぴくりとだけ動かす。

「今日は柊と出てくる」

 うん、わかった。そんなつもりで、尾を揺らす。

「食事は二人が持ってきてくれるから」

 心配性だなぁ、ぼくのご主人さまは。

「──いってくる」

 大した怪我じゃないよ、すぐ治るから。

「にゃあ」

 一鳴き、今は、これが限界だけど。
 すぐまた、元気になって、ご主人さまと柊を、困らせてやるんだから!

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テーマ「推しとの恋」
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