焼き切るほど熱く
ともすれば、冷たい炎だった。
「貴方の知る私はもういないの」
眼の奥で、蒼い炎が躍った。紅はただ、見詰めるのみで。
「ごめんなさい、──聖」
もう弟と呼ぶことも出来ない。それほど、私は穢れてしまった。不浄は罪だ。
「だからね、聖」
燃え滾る紅が、目を伏せて、刃を光らせる。
「──殺して」
一閃。最期に聞こえたのは、虚ろな絶叫だった。
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テーマ「推しとの恋」
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