いとしいひとは、ばかなひと
何時だって傍にいるのに、気付かない。支えているなんて自負は、ある。放っておいたら、そのまま死んでしまいそうな気がして、仕方ないから寄り添ってやる。
猫に魂を移し替えてまで、俺を留めようとしてくれたんだろう? それだけお前の心に俺が深く根付いていたのなら、猫もいいと思えた。
お前を抱きしめることは出来ないけど、ぬくもりを分ける事は出来る。話を聞くこともできる。いつだってどんな時だって傍にいれる。
「チヴェッタ、」
──お前は何時、お前の傍に確かにお前を想う奴がいる事に、気付く?
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