※幼少












しぐくんしぐくん。あめ、あげる。


小さな手の平からコロンと転がる飴玉が、隣に居た青の少年に手渡された。彼はにこにこと笑う緑の少年を無表情な眼差しで見つめ、抑揚の無い声でありがとうと言った。緑の少年は、丁寧に切りそろえられた前髪を揺らして心底嬉しそうに、楽しそうに笑う。何がどうしてそんなに楽しいのだろうか。青の少年は飴玉を太陽に透かした。透けるピンクがガラス玉みたいできれいだ。





もったいなくて、たべれないよ。





青の少年は、右の手の平で飴玉をそっと握りしめた。緑の少年は不思議そうに首を傾げ、それでも尚ヘラリと笑った。





だいじょうぶだよ、だってそれは、しぐくんのためにあるんだもの。





青の少年も首を傾げた。緑の言葉を考えた。よくわからなくなって、飴玉を口に入れた。体温でぬるくなったそれは、甘く、優しく、口の中いっぱいに広がった。















(こころがポカポカするの)

うん、おいしい



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