「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」
ダンテ=アリギエーリ 叙事詩『神曲』地獄篇第三歌より





BUDDY SYSTEM :)





世界観
時代は21-22世紀にかけての近未来、科学技術と神道が進展した世界。

19世紀初頭、世界各所で彼岸へ繋がる入り口が展開された。国は天上に現れた未知の門を調査するために隊員を派遣、しかしそこから無事帰還した人間はいなった。翌年、一般市民が行方不明になる事件が多数発生。
住民への聞き込み、設置された一部の監視カメラから推測すると彼らは全て門の中へ引き込まれていた。
これらの問題から長期に渡り外部からの調査を続け、救助隊を派遣。帰還した人間はその内の半数にも満たなかった。

後々にその門は彼岸に繋がると判明。国はそれらを『彼岸門(Pālam-Gate)』と名付け、彼岸門が出現した区域には避難勧告を発令。住人達は神社へ非難することが義務付けられた。
人類外の構造・技術体系で構成されている門は外部からの破壊は現段階技術では不可能。よって国は門を構成している核を破壊し、“戸を閉める”閂役を設けた。また、閂役には『Buddy-System』の導入を原則とする。




Buddy-System
21世紀頃から閂役に導入された安全管理法の一つ。
閂役の門番、守衛、施錠役の役職に制度が適用される。
閂役が二人一組になることで、門内での生存確立及び安全性を高めることができる。彼岸門の施錠任務は主にバディを組んでいる者が担当することが多い。
人手不足が幸いしたか、試行期間として一定の間だけバディを組むケースも存在している。

尚、組んだ者が彼岸到達・仏同化の兆候が見られた場合、それが成される前に処理することが義務付けられる。

端末型バングル
近年改良を重ね開発されたウェアラブルデバイス。
閂役は国から支給されたシルバープレートのバングルを身に付けることが原則。バングルには識別するためのNo.と個人情報がインプットされており、本人確認にも使用される。バディを組んだ際、互いのNo.を登録することで相手の位置情報確認など使用可能範囲が広がる。(解消した場合、互いのデータのみ消える)
またバングルにシステムをインストールすることで門内での武器や施錠する閂を精製・術使用することができる。任務上必要となってくるので閂役は常に身につけておくことが望ましい。(これに関しては後述に記載)
他の機能は通話や、映像ホログラムによりネット、タイムライン形式の現状況、時間の確認等ができる。
ほぼ携帯端末として使用することが可能。

初期ソフト:封印施錠(keylock)



舞台
世界各所に門は開かれるが、今回は多神教である日本が舞台。
“彼岸”というだけあってか寺院や仏教に携わるものは封印・監査対象となっている。すでに日本の文化遺産は取り締まられている。彼岸門が現れてからは神社が異様に増え、主に首都圏に集中している。
現在は神道とその他が主流となっている模様。



彼岸門(Pāram-Gate)
彼岸と此岸を繋ぐ入り口。天上から光と巨大な蓮のホログラムと共に出現する。門は時間をかけて現界していき、その間に引き寄せられた人間を招き向こう側へ引き連れて行く。門の現界が完了すると中から仏の手足や釋迦(Śākya)がこちらへ侵入し、人間を根刮ぎさらっていくという。人の集まる首都部に集中して出現。山奥に現れることはほとんど無い。
現界が完了する前に、最深部の核を破壊し門を閉めることが最優先される。

出現区域には“萩”、“牡丹”、“菊”、“蓮”のうちのどれかが一面に咲いている。門の警戒レベルは萩が低く、蓮に向かうに連れて危険度が増す。歴代最凶は金の蓮。

門の内部は寺院であったり、庭園、蓮池であることが多い。門の警戒レベルが上位になるほど“なにもない”状態に近くなる。MOB(内部構造により姿が変化)が多く浮遊しており、人間を連れて行こうと執拗に絡み付いてくる。

波羅蜜(Pāramitā)又は彼岸到達度
ここにおける波羅蜜とは彼岸到達率を指す。上位であるほど彼岸門内での耐性は強いが同時に仏との同化、彼岸へ辿り着く確率も高い。下位であっても連れて行かれるか、耐性が低く死んでしまうこともある。中間あたりが一番適しているといっても良いのかもしれない。波羅蜜度数は門内に入ると同時に上昇するのでマメに医療担当に検査してもらうのが最良。門から出たら度数は規定値に戻るが、任務のやりすぎは厳禁。オーバーしても自覚症状が無いため、お互いのバディをちゃんと監視しておくこと。

オーバー時の症状
無感情になる、彼岸へ自ら向かって進む、認識障害(人間を人間として見なくなる)、ゲシュタルト崩壊、記憶及び個性の喪失など。



深部には彼岸門を現界させるための核が存在している。核の形態は基本的には菩提樹だが仏像、獣、異なってくることも。

般若
菊以降のレベルになると核を守る人型MOBの“般若”が出現する。姿形は人型であり、般若の面を付け僧兵や托鉢僧の格好をしていることが多い。般若は門内で唯一の敵性反応を示し普通のMOBより格段に強さが違うので注意が必要。彼岸門内部で唯一対話ができる存在でもある。また般若の面の下を三度見ると波羅蜜度数がオーバーし、強制的に仏同化される。
彼岸到達した人間のデータをランダムで選出してその姿を借りている説が浮上している。

般若:仏の智慧

釋迦
門を開き人間を彼岸へ連れて行こうとする元凶。その上に仏がいると推測されている。過去に何度か現界して被害をもたらしたという。釋迦自身は攻撃性を持たないが、核を守らせる般若を生み出したり波羅蜜がオーバーした人間を連れ去ることができる。釋迦に物理的攻撃は通じず、ホログラム映像のように実体がない。




役職
閂役(Bolter)
国が設けた三つの役割を総括した役職。簡単に言うと国家公務員。
主な仕事は区域の見回り、護衛、彼岸門の調査、施錠、後始末など。服装は基本スーツ。(正式な場ではきちんとしてもらう形で、フォーマルに反さない限りは着崩しもOK)。原則として18歳以上でなくてはいけない。

今では年齢制限がかかっているが、遥か昔、閂役として適性があった者たちに赤紙が交付された。強制が伴い幼い少年や御高齢なども充員のため招集されたという。

門番(Gate-Keeper)
破壊工作及び陣地組みにより門の現界の進行を遅らせることが可能。門内の状況把握に特化している。武器傾向は弓、銃などの遠距離型。後衛。

守衛(Gard-man)
守衛は攻撃という名の守りに徹し、門内に沸く低位MOBの一掃に長けている。前衛ともいう。武器傾向は刀、槍などのリーチが長い近接・中距離型。

施錠役(Key-man)
施錠役は封印特化、敵の一掃は守衛より劣るが上位MOBに強い。また三職の中で一番門の封印に適した役。近接から遠距離まで扱えるバランス型。特殊。

支援役
現地に赴くことはなく、本部にてボルターを援助していく役。門に侵入はせず正規バディシステムは適用されないが、個人的に組むことは可能。波羅蜜が下位であることが多い。

祈祷師(shaman)
所謂“神様”の力を借りる役割が祈祷師。主に彼岸の観測、結界の維持、門の強制送還、降霊、口寄せにより神託を賜る。かの有名なオルレアンの乙女もその類。ボルターの武器は伝説・神話の英霊達が扱った武器を基に構成されているが、その為の再臨は祈祷師たちが行っている。定期的に神社に赴かなくてはならず、何かと引き寄せやすい立場なので閂役に護衛してもらうことも。神と対話するので顔、特に目元を隠し真名を明かさない者が多い。
祈祷師の中でも派閥がふたつほど存在している。一つは稲荷明神を祀る御倉守(ミクラノカミ)である。


技師(Engineer)
ここにおける技師は二種類あり、システムエンジニア(SE)とメカニックエンジニア(ME)に分けられる。SEは主にバングルにインストールする為の術式(システム)や武器を精製するための構造を作る役割。MEはバングルと武器の定期検査やSEが起こした武器構造を実際に作る役割。武器は持ち主に合わせて調整してくれる。

医療担当(Medic)
本部にて医療担当をしている。閂役など従業員の健康診断、波羅蜜度数の検査、治癒治療など公の医療機関と似たようなもの。メンタリストだったりセラピストだったり様々な資格を持っている者が多い。洞察力も優れており、ボルターの異変にとく気付く。

研究担当(Scientist)
本部にて彼岸の研究・調査や門内のナビゲーションを受け持つ。探究心が強く、変わり者がなる場合が多い。



武器
本来、釋迦や般若を生身の人間が対峙するのは不可能に近い。それらとほぼ同格になり得る道具を使うことにより対抗策を図った。ボルターが使う武器は伝説・神話の道具を基に構成されている。聖遺物からデータを取り、インストールする形。その手に詳しい祈祷師と技師の出番である。武器の例を挙げるとすると天叢雲剣や天羽々矢など。外国の武器も使用可能。神様や英霊から武器(の性能)を借りているようなもので、応えてくれず再臨できない武器も幾つかある模様。本物ではなくデータのコピーなので同じ道具を持つ人も勿論存在している。


登場人物
先代
???
  




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相棒と組んで戸締まりしっかりね!というテーマ。
追加事項があったら増やしていく予定です。ざっとしたメモなので矛盾点もいくつかあるので、追々修正していきます。
OK:創作キャラの世界観共有 NG:B.Sの設定を企画として起用

診断 ( ご自由にご利用ください(「'ω')」)



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