きっかけは些細なことでした
本当にきっかけなんて些細なことだった。 一個下の妹が俺は大好きだ。昔からずっと可愛い可愛いと甘やかしてきた。 だからか本当に顔は俺に似ず(俺が母親似、妹が父親似)可愛らしく成長していった。別に俺の顔も悪くないほうだが可愛いとは形容し難い。 だからか、妹は次第にアイドルを目指すようになった。俺は大賛成だった。俺の可愛い妹ちゃんの夢だ。反対するわけがない。 そして本格的にオーディションを受けようとしていた。が、その募集は二人組の募集だという。 なので仕方なく俺が女装して一緒にでてやった。あんな涙目な妹ちゃんの頼み、断れるわけがない。 しかも両方受かるとは限らないとも書いてあったから俺は一緒に参加した。のだが、何故か俺も受かってしまい、いつの間にかアイドル人生が始まっていたのだった。 それから妹ちゃんの為にアイドルとして生活をしている。勿論周りには秘密だ。真ちゃんでも言えない。
こうして俺は男子高校生でありながら、部活に勉学に仕事に勤しんでいた。が、最近新たに勤しまなければいけないことができた。 青春の1ページに値する恋愛だ。 相手は年上で、童顔で、少し口悪いけど優しくて、190cmの大男で。そう、大男。 何を間違えたか俺は、部活の先輩である宮地さんが好きになってしまっていた。因みに俺はノンケだった。 今もノンケのつもり、とは言いはれない。でも宮地さんが男だがら好きなんじゃないということは理解して欲しい。
これが現時点の俺の様子だ。
[*前] [栞] [次#]
|