「名前っちー！！」
『？...ってうわあああ！！』
「大丈夫ですか？」
『いたたた...』
「すんませんっス！...大丈夫、じゃないスよね」
『いや、あれに反応できなかったわたしが悪い』
「オイ今の取れてたら帝光バスケ部並みにすげえよ...」
「名前ちん、確かに名前ちんはすごいと思うけど、もう少し可愛い反応しないとー」
『か、可愛い反応って...？でもさっきのはわたしが...』
「黄瀬が悪い」
「赤司っち...」
「黄瀬が悪いのだよ」
「......緑間っちまで...」
『赤司くん、緑間くん、あまり黄瀬くんを責めないであげて？』
「名前っち〜...」
「名字さんは甘いし優しすぎます」
『黒子くんまで...』
「俺...いつもみたく名前っちバシッと取ってシュート！ってすると思ってボール投げたんス...まさか取れないとは思わなくて...」
「黄瀬...犬みてぇになってるし」
「いつも必ず取れるとは限らないだろう。まして名字は女性だぞ黄瀬」
「そんな安易な考えからの行動は慎んでもらいたいのだよ」
「......」
『あーもう、おしまーい！黄瀬くんが黙っちゃったじゃないの。わたしは大丈夫、それで終わり！』
「まあ、名字さんがいいなら僕もいいです」
「にしても名前が取れねえなんて考え事かよ」
『あ、ああ、まあ...』
「急に目が泳ぎ始めたけどどうかしたのかい」
「好きな男できたとかじゃないよねー？」
『や、違うのそういうんじゃなくて』
「ほんとっスか？ぜったいそういう人つくっちゃダメっスからね！」
『わたしに恋愛するなと？』
「違う。そういう事ではないのだよ...」
『わかったよもう...みんな、ちょっと待ってて』
「名前ちんどっか行っちゃった」
「どこへ行ったんでしょう」
「俺たちが逃げ出したい雰囲気つくっちゃった...とか？」
「えー、だってそう言われても名前ちんに知らないやつと恋愛してほしくないしー」
「とりあえず名字が戻って来るまで待つしかないだろう」
「あ、戻ってきたぜ...ってなんだよその格好！？」
『みんなー！！トリックオアトリートにゃー！！』
「「「「「「.........」」」」」」
『え！ちょ！！ど、どうしてみんなノーリアクションなの...やっぱダメかな？わたしには似合わないか...そ、そうだよね...わかってたんだけどそれでもみんな驚くかなと思ってずっとこれやろうか悩んで...』
「だからいつもと違ったのか...いやあのっスね、」
「できれば着替えてきてください」
『う...』
「名前ちん猫のコスプレとか可愛すぎて襲っちゃいそうだから着替えてきて」
『それは怖い！着替えてくる！』
「また行っちまった」
「あれは素でやっているのか？」
「名字が計算高かったら俺らが好くわけないだろう」
「え！赤司っちも狙ってんスか？！」
「僕もですけど」
「オレもー。名前ちん可愛すぎー」
「......」
「アイツ狙わねえ奴いんのか」
「えー！！もうみんなして抜けがけは禁止っスからね！」
HAPPY HALLOWEEN 2015
(部活後体育館でのお話。)
(ハッピーハロウィン！)
2015.10.25