ハナ咲ク頃二
『ハナ咲ク頃ニ』
夢を見ていました
ずっとあなたと一緒にいられる夢です
薄紅の花咲く小路を
あなたと並んで歩く
それが私の幸せでした
泣いて泣いて泣き疲れて
また夢を見て 泣いて
もう二度と恋など
出来ないと思いました
さらさら流れるこの川のように
いつかは帰る場所
広い海は私にもあるのでしょうか
行き交う人の波に
混じれずに膝を膝を抱えています
色づくことを忘れ
枯れ木のように佇んでいます
花のように枯れて種を作り
この涙も小さなつぼみ付け
花は花は咲くのでしょうか
この涙の粒が川になって
辿り着くはずの場所は
あなたが良い
あなたが良いと
夢を見ています
恋をしてました
悲しい恋でした
でもでもねあなたと過ごした
あの夢のようなときは
いつか咲かせるための
種なのでしょう
きっと綺麗な花が咲くでしょう
[mokuji]
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