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「#エロ」のBL小説を読む
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(if設定、木の葉は平和です)
(SD46話ネタ)




「いい湯だな、サスケ」
「ああ。これで任務の疲れが取れそうだ…」



久しぶりに兄弟揃っての任務が入り、その帰りに二人は近場の温泉に立ち寄っていた。
最近出来たばかりだというこの評判の温泉は、妹のコマチから教えてもらったものだ。
3人で行こう、と約束していたのだが、今回の任務地の帰り道にちょうどその温泉があることを知り、足を延ばしてみたのだ。

「コマチに温泉饅頭でも買っていってやろう」
「そうだな。じゃないとアイツ、ずるいとか言って拗ねるぜ絶対」

「3人で行こうって言ったのに!」と頬を膨らませ怒る妹を思わず想像して、お互い顔を見合わせて笑った。

二人はのんびりと湯に浸かりながら、近況報告や情報交換などを話した。
話は尽きることはない。上忍と暗部ともなればA級S級、裏任務が多く入り、長期間顔を合わせることがない日々が続いていたのだ。またお互い口に出してはいないが、暫く見ていない妹に会えるのも楽しみにしていた。

「さすが人気温泉、人が多いのォ。これじゃあ堂々と覗きができんわい」
「まだ懲りてねぇのかよエロ仙人!この前綱手のばあちゃんにボコボコにされたばっかりだってばよ!」

そんな時に、聞き覚えのある声が二つ。湯気の中から聞こえてきた。
サスケとイタチは再び顔を見合わせる。

「チッ…アイツも来たのかよ。最悪だ」
「騒がしくなりそうだな…」
「「はあ…」」

せっかく兄弟水入らずでゆっくりしていた所に…。
二人は同じタイミングで溜息をついた。

「あーーーっ!サスケじゃねぇか!イタチ兄ちゃんもいるっ!偶然だなぁ!」
「なんでこんなとこで会うんだよお前と。逆に疲れるだろうが」
「んだとっ!?それはこっちの台詞だっ!おりャっ」

バシャン。
サスケの隣にナルトが飛び込んできたことで、サスケもイタチにも水飛沫が飛んだ。
「てっめえ!」「あっ、わりぃ…って殴ることないだろ!?」…と、湯に入るなり早々、サスケとナルトは口論を始める。
そんな二人に苦笑いしながら、横から自来也が湯に入ってきた。

「お久しぶりです、自来也さん」
「おォ、イタチにサスケか。偶然じゃなァ。ってことは…コマチもおるのか?」

自来也はニヤニヤしながら女湯を見た。完全に鼻の下が伸びている。

「いませんよ。今日は二人できたんです」
「そうなのか…残念じゃのォ。ま、ワシの推測するところ、この温泉は人気らしいからな。恐らく今日は若いピッチピチの女子達が…」



「わあー!すっごい良い景色だあ!ねー3人とも早くきてー!露天風呂すごいよお!」
「はいはい行くから…って寒っ!コマチ早く浸からないと風邪引くわよ!」
「ホントだ…きれいだねぇ…」
「ヒナタ早くいってよ!寒いんだから!」

自来也の限りなくどうでも良い話を遮って、隣の女湯から再び聞き覚えのある声が男湯にまで届いた。
その瞬間、4人はピタリと動きを止めた。というか、硬直した。

(((…こ…この声は…)))

「この声ってば…まさかサクラちゃ…うっ!!!」
「ほらきたぞ!!若いおなご…がはっ!!」
「黙れナルト!!」「少し黙って下さい自来也さん」

サスケは反射的にナルトの口を押さえた。
イタチに関しては目に見えぬ超速スピードで自来也の口を塞いだ。

「あれ…なんか今、ナルトの声がしたような…?」
「まっさかぁ!男陣は今回総出で任務に出てるはずじゃない。だから女同士のんびりしにきたんでしょ」
「ううーん…良い湯だあー…」
「コマチちゃん、温泉で眠っちゃだめだよ!」

上から、サクラ、いの、コマチ、ヒナタである。
同期女4人、久しぶりに休みが被ったので、この機会に巷で噂の評判の温泉に行こうとなったのだ。ちなみに、発案者はコマチである。
女4人、キャピキャピと盛り上がっているその声をバックに、隣では男たちが小声でやり取りを続けていた。

「やっぱりサクラちゃんだ!それにコマチといのとヒナタか!よし、こうなったら前回のリベンジとして…ってぎゃあああ!サスケェ!お前ここで千鳥出すなあ!!」
「ここで覗かなかったら男が廃る。ということで、いざ…って分かったやめる、やめるから!だからイタチやめろ万華鏡写輪眼は!」

ナルトと自来也が女湯を覗きに行こうとした瞬間、横からの物凄い殺気。そしてまさかの必殺技。
二人は命の危機を感じ泣く泣く断念した。

「でも先に来てよかったの、コマチ?サスケくんとイタチさんとこの温泉に来る約束してたんじゃないの?」
「だってー、お兄ちゃん達最近おうちいないんだもん…」
「上忍に昇格した瞬間S級任務に引っ張りだこだもんね。あたしもサスケくんに会えなくて寂しいもの」


「…アイツ、オレ達と一緒に行くって言ったくせに」
「拗ねてるのか、サスケ」
「べっ、別に拗ねてねえ!」

サスケが顎の辺りまで湯につかりながらボソボソと呟いた。
否定はしているが、恨めしそうな表情を隠しきれていない。
自分のことは棚に上げて、コマチが自分以外と行ったことが気に食わないらしい。

暫く4人は黙って湯に浸かっていた。
サスケ、イタチは長いこと浸かっていたので顔も赤く、内心早く上がりたかったが、目を離したらナルトと自来也が意気揚々と女湯を覗きにかかるに決まっている。
他の女子はともかく、その中にはコマチもいるのだ。覗きを黙って許すわけにもいかない。
すると隣からまた会話が聞こえてきた。4人の間に緊張が走る。

「やっぱり一番はヒナタね」
「もうっ!どこ見てるんですか、いのちゃん…!」
「いいなあーヒナタ。コマチも最近大きくなったんじゃない?」

まずい。この手の話題はまずい。
いくら可愛い妹の話でも、そういう生々しい話題は聞きたくない。
イタチは上がろうと腰を上げたが、横の自来也の顔がだらしなく伸びきっているのをみて、再び無言で湯に戻った。

「(ナルト…お前、鼻血)」
「(サスケこそ…顔あけェぞ)」

ナルトとサスケは目で無言の会話をしていた。
隣からはキャッキャッと騒がしい声が続いている。

「ええー、そうかなあ?」
「そうよー。前よりも絶対おっきいわ。ほらっ」
「きゃあっ!もう、やめてよサクラっ!仕返しっ」
「やんっ!もうコマチったらー!」

サスケは湯面に顔を突っ込んだ。これでもサスケは純情なのだ。
イタチこそ冷静なままポーカーフェイスを保ったままだったが、サスケと同じ衝動に駆られた。聞いてはいけなかったことを聞いてしまった気がする。とにかく即刻この場から去りたい。

「兄さん…」
「ああ…もう上がろう…」

なんだか、任務の帰りよりも疲れが溜まっている気がする…。
サスケとイタチはもう我慢の限界だったので湯から上がり、露天から出ようと扉に手を掛けた時だった。

「この前と言ったら、自来也先生から聞いたスケベの解説は面白かったわよねー」
「ああ、あれね。納得しちゃったわ」
「えーと?なんのはなし?」
「ああ、そうよね、コマチいなかったものね。あのね、…」

思わずイタチとサスケが立ち止まる。
なんだか先ほど以上に嫌な予感がする。

「何だよ?スケベ解説とかくだらねぇ話は」
「サスケ、気にするな、行くぞ」
「エ、エロ仙人のいつものどーでもいいはなしだってばよ!気にするな!」
「そ、そうじゃ。気にせんでさっさと上が…」


「ええーーーーーっ!!お兄ちゃんたちがナチュラルスケベーーーー!?」


「「!?!?」」

今度こそイタチのポーカーフェイスは崩れ去った。
任務では常に冷静沈着で何事にも動じず表情を崩さない男が、溺愛する妹の口から出た、まさかの「ナチュラルスケベ」という単語には敵わなかった。
今やイタチは目の上に手を置き、完全に項垂れている。
サスケもサスケで、絶句して完全に動きを止めていた。


「そーなのよ。ナルトとか自来也先生はオープンってのは納得だったわ」
「そ、そうだったの…!お兄ちゃんたち、あんな涼しい顔してスケベだったの…!」
「コマチちゃんが石に…!」
「あら、コマチには刺激が強かったかしら」

イタチとサスケにとってもはや隣の会話など耳に入る余裕はない。
無言でコチラに来る二人を見て、ナルトと自来也は未だかつてないほどの命の危機を感じた。

「ま、間違っちゃおらんじゃろう?お前らだって男だよなァ?ムッツリに入れなかっただけ有難く思って欲しいのォ…!」
「そ、そーだってばよ!男なんてみんなスケベだろ!?だからな、落ち着いてオレたちの話を…」

「…いくぞ、サスケ」
「…ああ」

「天照!」「千鳥流し!」

爆発音とともに、里中に絶叫が響き渡った。




温泉に行こう!



この爆発により女湯とを隔てる壁が大破し、完全に伸びきっているナルトと自来也を見て覗きだと勘違いしたサクラといのが再び二人を再起不能にまでボコボコにするのは、また後の話。

ちなみに帰宅してからのイタチとサスケは、久しぶりに会ったというのになんだかよそよそしい妹の様子に、ナルトと自来也に対して再び殺意を覚えたという。







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小雪さまより相互記念として頂いちゃいました!
うちは兄弟に溺愛される妹ヒロインというなんともおいしい設定です!
妹のおっぱいに反応してそれぞれ違うリアクションで狼狽えるご兄弟の姿を想像すると、とてもすごく胸がときめきます…っ
三笠がスケベを書くとド変態な方向に向かってしまうので、いい具合なナチュラルスケベはまさに新境地でした!妄想が際限なく広がっていきますな!
相互リンク、そして素敵なスケベをありがとうございました!