「だから絶対僕だって!」 少々ムキになった様な口調で話すコマチ。しかし俺の足の間に座り背を預けられたまま言われても可愛いだけだ。 「いや、俺だ」 意固地になったコマチはなかなか引いてくれないと分かりつつ、俺も負けじと主張する。するとクルリと振り返り大きな目で俺を睨んだ。 「何で分かってくんないかなー」 その顔は違う意味であまりに破壊力があり、危うく俺の中で何かしらが崩壊しそうになった。コマチを正面から抱き締め寝転がる様に後ろへ雪崩れこませる。些か不機嫌そうにも関わらず素直に上に乗るコマチが心底愛しい。 「コマチこそ分かっていない」 「何をさ」 「俺がどれだけお前を好きか」 「だから僕の方が好きだってば」 軽く俺の胸を殴り頬を膨らませるコマチに目眩さえした。先程から執拗に口論している的は、言わば好きの大きさについて。断じて俺の方がコマチを好きだ。分かっていない、コイツは全く分かっていない。 「コマチが作ったおにぎり、俺まだ持ってるからな」 「食べなよ、てかもう捨てなよ結構前じゃん」 「馬鹿言うな無くなるんだぞ?」 「毎日作ってあげるよ」 「毎食が良い」 「まいしょっ…良いけどさ」 飽きるよ?と首を傾げるコマチの頭を撫でると照れた様にはにかんだ。 「僕だってイタチが任務で居ない時とか泣きそうだし、てか寧ろ泣いてるし」 「コマチそれ早く言っておけ」 俺が居なくて泣くだと?嬉しさも半端では無いが考えによっては俺が泣かせていることにもなるじゃないか。許せないな、俺。 「だって困らせるじゃんよ」 「困らせるもんか」 「どうなる訳でもなし」 「分身を置いていく」 「あ、その手があった」 …いやでも、分身に嫉妬してしまうな。 「これで分かっただろう」 「何を?」 「俺の方が好きだと」 言えばコマチは思い出した様に再び眉間に皺を寄せた。 「だーから!僕だよ!」 「俺だと何度言えば…いや違うな」 ふと頭を過った感情に口をつぐめば不思議そうな顔をされた。頬が緩む。 「俺は愛しているからな」 「!」 「コマチより上だ」 そう言っても、やはり嬉しそうに食い下がってきたコマチを本当どう愛してやろうかと悩まずには居られない。 ループループループ (旦那、オイラあんな奴に固執してると思うと虚しくなる、うん)(もうあの話ししだしてから三時間程経つな) ****** ライチさまより相互記念としていただきました! ライチさまの書く小説は何よりヒロインがかわいい…! 甘々なイタチさんもたまらなくツボです 相互リンク、そして素敵小説をありがとうございました! ライチ様のサイトは→ニヒル(閉鎖されました。お疲れ様でした!) |