君との距離
「立向居〜!」
綱海さんが叫んだ。
練習中なのに迷惑だなあ・・・とか思いつつ俺は元気よく振り向いた。
「はいっ!」
綱海さんは走って近づいてきて、息苦しそうに
「・・・呼んだだけだけどな♪」と笑顔でそういった。
「・・・(微笑顔)」
こんなことが毎日のようにある。
用がないのに俺を・・・
俺はバカにされてるのか?
「一緒に練習しよーぜ、立向居!」
「は、はい!」
「でも今・・・円堂さんと・・・練習してて・・・」
円堂さんが俺と綱海さんの会話に気付いて、
「あ、ごめん立向居!俺ちょっと風丸のとこ行ってくるっ!」
って気を使って言ってくれた。円堂さん・・・ほんと優しいな・・・
「サンキュー、円堂!」
「よし!じゃあ早速いっちょ行くか!」
「ど、どうぞ!」
「本気でお願いします!」
綱海さんがボールをおもいっきし蹴ってきた。
「あしたはー・・・
空いてるかあ〜!」と言いながら。
見事にその言葉が聞こえた俺はサッカーボールを抱えながら
「・・・あいて〜ます!」
と笑顔で答えた。
円堂さんが此方を見ていたのか、
「あーゆー会話してみてぇな!」と独り言を言っていたのも俺にはちゃんと聞こえてた。
「円堂。俺らもする?」
風丸が優しく誘った。
「・・・お、おう!」
「じゃ、明日遊ばないか!?サーフィンとかショッピングとかさっ・・・」と綱海さんが語りかけた。
そうだよね・・・円堂さんは風丸さんのことが好きなんだよね・・・。そのくらい自分でも分かってる・・・
こんな二股かけてるみたいな俺なんて・・・たくましくない俺なんて興味ないんだよね・・・。今は綱海さんといるんだ・・・しっかりしなきゃ・・・
「・・・たち・・・むかい?」
「・・・!」
綱海さんが俺のことを呼んでいるのに気付いた。
俺は今何を考えてたんだろ・・・
「なにぼーっとしてんだよ」
「ご、ごめんなさい」
俺のくちが勝手に謝った。
「明日・・・遊ばないか?」
「・・・は、はい!」
「よし!決まりだな!」
(笑顔)
「じゃ、練習しよーぜ!」
「はいっ!」
と元気よく返事をした。
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<翌日>
待ち合わせをしたバス停に待ち合わせ時間の1時間前についてしまった・・・。なんか俺、はりきっちゃってるのかな・・・。
「あれ?・・・たちむかいー!」
そのバス停を自転車で通りがかった円堂さんが声をかけながら手を振ってきた。
あ・・・円堂さん!と思いながら手を振り替えした。
「そんなとこで何してるんだ?」
「えっと、その・・・」
俺はうまく言えなかった。多分言いたくなかった・・・。
「ま、なんでもいいか!」
「俺、今から公園でサッカーしようと思ってんだけどさ、立向居も来ないか?」
行きたいな・・・でも・・・
「ごめんなさい。今からその・・・用事があって・・・」
「ご、ごめんなさい!」
頭を下げながら断った。
「な、なに謝ったてんだ!」
円堂さんが手をバタバタさせていた。かわいかった・・・。
俺らは目を合わせながらにこにこした。
「じゃ、また今度遊ぼうな!」
「はいっ♪」
円堂さんと別れたあと俺はベンチに座っていた。
眠くなってきたな・・・。
ベンチに座りながら上半身だけ横になった。
「気持ちいいな・・・」と俺は独り言を言った。
頭を載せたベンチは、生暖かくて枕みたいだった。
「・・・!」
1時間はたった。綱海さんと約束して居たことに気付き起き上がった。
「え・・・!」
その枕だと思っていたのが綱海さんのひざだった。
慌てた。
そして落ち着いた頃に綱海さんがにこっと笑った。
「・・・いつからここに?」
「立向居が頭をベンチに載せるときにはもう立向居の横に座ってたぜ!」
ほんと器用だな・・・
「じゃ!じゃあ、ひざ枕してくれてたんですか!?////」
「おう!」
おうって・・・こんなバス停の前で恥ずかしかったな・・・///
「・・・ありがとう綱海さん」なんでありがとうって言ってんだろ・・・
「いいってことよ★」
ま、いっか。♪
⇔後書き
観覧感謝です///初の薔薇です(笑)なのでぐしゃぐしゃ。綱立、立綱、円立、立円しか書けませんwww(←
まだまだ///って
なるところは遠いです♪
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