あなたというソリッド

その名はレム


二人の乙女を助けるために軍人さんだーいかつやくぅ!でもでも、ちょっぴりおされぎみっ!どうするのぉ〜!!
日曜朝にやっている女児向け番組の予告編、または冒頭の様なナレーションが入ってくれれば幾分か気も楽になる気がする。数分この拮抗状態が続いている気がする。早くどうにかしなくては、額に汗がにじむ、正直ちょっとばかりつらい。疲労の色はにじませないように、少しでも見せれば向こうはきっと最後の力で押してくる、取っ組み合いは続く、つらいつらくない以前の話だ此処は戦場やらねばやられる狩られたくないならば、やるしかない。

「っ、このや、ろ!」

互いの力は反発するお互い軽く後ろに飛んだ。向こうで叫ぶ声が聞こえる見える見えないどうだっていいいまは此処に集中するべきだ。こんな時スナイパーがいたら本当に便利だと改めて思う。

「へー、結構やる様になったね。」

彼の声にはまだまだ余裕すら感じる、正直つらい、つらい、否つらくなど無いこれを乗り越えずして何が軍人か、祖国トメニアのために散る覚悟等に出来ている。息を整える、汗をぬぐう、警報音がうるさい。再び構える、踏み出そう、とした所で宇宙が見えた、文字通りである。

「さんちさあああん!さんじょおう!!」

切り込み隊長一番隊参上さながら少女は少年へバールを振り下ろす、寸前金属音、嫌な音もした。娘は全く気にも留めずに後ろへ飛んだ。そうして振り返る、笑顔。

「たいちょー!きえきえ!お船の方行ってて!さんちさん、お友達呼ぶ!」

此処で真の紳士成れば勝負の邪魔はするなと叫べたろう。けれど残念此処は戦場だずるいもずるくないも、あったものか!踏みこんで振りあげてバールだけ彼へ向けて飛んでいく、避けるのは容易である。少女はそれをみ込んだらしい案外、頭は悪くないのかもしれないああ馬鹿ではあるけれど。

「わぁお、シュティの友達かい?」

男は語る、宇宙は頷き全てを包む、本を開いた言葉を紡いだ、何を言っているかよくわからない、わかってはいけないそんな言葉、冒涜的にしてコズミック、ホラーチックオカルティック、さらばさようなら世界の0と1。夢を見る様にお眠りなさい、全てを忘れて溶けてしまえ、少女は叫ぶ一人叫ぶ大きな声を張り上げる、足元が輝く科学で証明できないものかい?この世にいくらだって、あるものさ。

「シュティ!……とそこのおねーさんたち!離れててっ!」

咄嗟の叫び、きらきらきらめく、星が舞う、世界は反転、さようなら、私の記憶も溶けて消えましょう、何時かの世界と夢と愛と全てはごっちゃすべてを1にすべてを0に無に帰れ。

「ようこそ、世界の0に!」

渦巻く風は宇宙を中心、ブラックホール、きらきら星が瞬いて、夢の世界へ、ご招待!

Title by トリステーザ、死す
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