それはきっと腐れ縁(4/4)

 「なら、私がたまにココに来たら。邪魔しない?」


 本当は嫌だが、本当に嫌だが。結婚・・だれかと付き合うためなら仕方が無い。
 ストレスの対応などもう仕事で慣れているし。できれば回避したいことだが、背に腹は変えられない。


 「え?やだよ」


 私の譲歩する提案はすぐに却下された。


 「何でよ!?」
 「だってそしたら遥は誰かの女じゃん。そんなのと話しててもなんか面白くないし。」
 「・・・・・それってひがみ?」
 「はあ?」


 臨也は久しぶりに、私をごみ虫のように見下した。
 ムカツク・・・


 「・・けど君のそれは良い案だね。じゃあ暇なとき遥に電話するから、そしたらここに来てね。」
 「もう私の恋の邪魔をしないって事?」
「もちろん邪魔するよ!君は普通にここに来いって事。」



 意味が分からない。
 なんで私が見返りも無く、臨也の暇つぶしに付き合わなければならないのだろうか。
 私が得することなど一欠けらも無い。


 「嫌に決まっているでしょ。絶対番号とか教えないし。」
 「大丈夫、知ってるから。」

 臨也はとても楽しそうに笑う。

 なんで電話番号を知っているか問い詰めようかと思ったが、止めた。
 私の恋愛について調べることができるのだから知っていても不思議ではない。
 普通は不思議じゃないはず無いんだけどな。

 とりあえずかかってきたら無視をする事にした。


 「あ、着信拒否とか無視はやめてね。もしやったら君の仕事をクビにさせるように仕向けるから」

 「はぁぁぁぁ!!?何言ってんの、ふざけんな!」

 「さっきからさ、言葉遣いは気をつけなよ。そんなんじゃ男にモテないよ」

 「ふざけるな誰のせいだよ!!仕事とか、普通怒るでしょ!!?」




 ああ、本当、早く縁を切りたい。





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