私と貴方の鍋ぱーてぃー(1/2)
※原作の鍋話
ある日私は夜、臨也に呼ばれた。
最近は少しは気が利くようになったのか仕事がある日は呼ばなくなったのだが、今日は仕事があるのに呼ばれた。
・・・・・何か急な用事だろうか。面倒臭そう。
私は進もうとしない足に活を入れながら、新宿の事務所に向かった。
臨也の事務所に入ると、相変わらず臨也は1人だった。
しかも1人で鍋をしていた。
・・・・結構本格的な鍋だった。
「ムカつくから、そういう目で見ないでくれる?」
私が哀れんだ目で臨也見ると、臨也は不機嫌そうに言った。
「ごめんなさい。」
「素直に謝ったら謝ったでムカつくね。」
「いや、いいと思うよ。・・・・・・私も1人で鍋食べるし。食べたくなるよね。寒い時期は特に。」
「・・・・・・・とにかく座れ。」
私は臨也が可哀想に思えてきて珍しくフォローをしてあげると、臨也はいつもより低い声で私にそう命令したので、私も臨也に向かい合う形で座った。
「食べたければ食べていいよ。」
「私、もう夕飯食べてきたからいらない。」
「・・・・食べろ。」
本当に今日の臨也は機嫌が悪かった。
幸いにも夕飯は軽かったので、手渡された箸と小皿を使い鍋を頂くことにした。
「・・・・肉が無い。」
「まあ、魚中心だよね。」
「鍋には肉が必要だと思います。」
「魚の方が健康的でいいだろ。」
一応文句を言ってみたが、別に私もそこまで肉には思い入れはない。
そういえばこの鍋は誰が作ったんだろう。
臨也か?
・・・・いや、料理できそうに見えないし。
私はまず、鍋から引きあげた大根を食べてみた。
すごく美味しかった。
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