休日は完全なプライベートです(2/3)
「少しは躊躇うとか無いわけ?」
「当たり前でしょ。」
「・・・・まあ、そんなところも面白いんだけどね」
臨也は息を吐いて言った。臨也に言われてもまったく嬉しくない。
「今日池袋で、俺の事華麗にスルーしたね」
「平和島くんと一緒にいるのに割って入るワケないじゃない。」
平和島と言う名前を聞くと臨也は分かりやすく顔をしかめた。
「そうだけど、喧嘩を見るワケでもなく、何も無かったように帰って行ったからね。」
「当たり前でしょ。・・・で、それが?」
「別に?ただそういう反応も興味深いなあって。」
「なるほど、意味が分からない。」
いったい何が彼にとって興味のある対象なのだろうか。
「・・・あ、そうだ。そういえば少し気になったことがあったんだけど。」
「うん。何かな?」
平和島くんの事で思い出したので私は臨也に聞いてみることにした。
「平和島くんって何でいつもバーテン服なの?」
「なんだ。すっごくどうでもいい質問だね。」
「まあどうでもいいことだけど、気になるには気になるから。知らない?」
「知ってるけど、言わない」
「そう。」
まあ、返事は期待していなかったけど。
特に平和島君の話題についてはなおさらに臨也から良い返事は期待できない。
「・・・・まあ、どうしてバーテン服か想像するのも楽しいか。」
「想像?例えばどんな?」
不機嫌そうにしながらも臨也は聞いてきた。なんで平和島くんのネタで不機嫌になるくせに、そんなこと聞いてくるのだろうか。
まさか話をふられるとは思わなかったので、臨也の質問に私は適当に答えた。
「実はあの首の蝶ネクタイが、蝶ネクタイ型変声器とか?」
某、体は子供頭脳は大人みたいに。
そう言うと臨也は吹き出して笑った。
「ははっ。何それ、すごくウケるんだけど。・・・・まあ、アイツの場合は見た目は大人で頭脳は子供。真逆だけどね!」
・・・・・臨也が笑うということは、分かってはいたが違うらしい。イマイチ臨也の笑いのツボが分からない。
なら、実際あの服にはどんな秘密があるのだろう。(*実際は弟からのプレゼントらしいです)
まあ、いいか。
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