スチュワートと変化

 (スチュワート視点)
※夢主七年生時


 ミリアはセドリックと話すようになり変わった。
 なんと言えばいいのか隙ができた。

 それまでミリアは孤高、あるいは高嶺の花という言葉が合う印象の話しかけ辛い人だったが。
 今ではセドリックと会話する様子を見て、思っていたより彼女は気難しくないのかと周りも理解したのか、話しかけられるようになったと思う。

 まあ、セドリックと話すようになる前は一番の近くにいたのはおそらく自分だっただろうから彼女がどんな人物か知らなかったのは仕方がないだろう。
 お互い話すときは話すが、ほとんど無言であることが多かったから。

 ミリアは話しかけられればグリフィンドール以外なら普通に答える。グリフィンドールでも下級生の子だったら他寮と比べ少し愛想はなくなるが助けることもあった。
 とはいえ自分からは必要なとき以外、人と関わろうとしないが。
 話せば賢い普通の女性だ。それに同学年であるのに年上の雰囲気を持ち面倒見もいい。
 知れば良い人だと分かる。

 だから今、彼女に話しかける人は大きく増えることはないが減らない。


 おまけに自分もクリスマスパーティー以降、後輩や女生徒から話しかけられることが増えた。

 だから、去年よりも俺たちは一緒にいることが減った。


 ……寂しいな。


 そんな感情もう感じることはないと思っていたのに。そんな感情を持ちたくないと思っているのに。

 自分はどうしようもなく人であると、胸が痛んだ。

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