※真夏の獣達 | ナノ

真夏の獣達





バイト先のコンビニを出てスマホを見るとミクリオからライン。

『ご飯は?』
『お弁当貰って食べた!クーラーつけといて』

たったそれだけ。けれどこの文章は俺とミクリオの秘密の言葉になっている。
明日は休みで何も予定はない、そして普段ほぼ使われない我が家のクーラーを使う。それは即ちこれからセックスをする、という意味だ。
しかも一晩中、もうちんこもげるってなるまでミクリオを抱き潰すのを許されている日。
今頃ミクリオはどんな顔でクーラーのボタンを押してるんだろう。あっ、やばい想像しただけで勃ちそう。
アパートまでの帰り道は約10分。コンドームあと何個残ってたかなあ、なんてぼんやり思いながら自転車のペダルを踏みこんだ。



ただいまと5分で出るを続けて告げて風呂場へ直行。
横目で見たミクリオは予想してたよりも真っ赤でそわそわしてて、どう控えめに言っても大天使。これ夏じゃなかったら風呂入る前に押し倒してた、絶対。
逸る気持ちと暴走気味な下半身を必死に抑えつつシャワーはきっちり浴びて、しかも時間きっちりとか。俺って結構すごくない?
そんな自画自賛も今はどうでもいい。頭をガシガシ拭きながらミクリオを呼ぶとびくりと跳ねる背中が見えた。
背中越しにもう一度名前を呼んでみる。耳元に唇をつけて、意識して低めの声で。
あ、と小さな声を漏らしながら体を震わせるミクリオの破壊力といったら!
濡れたタオルを放り投げて半開きの唇に噛み付き、歯が当たるのも構わずに舌をねじ込み無遠慮に口中を掻き回す。
ミクリオの小さな体を後ろから抱きしめたまま、彼女が着るには大分大きめなTシャツの裾から手を入れ2つの膨らみを掌に収めた。
あまり大きくならない胸の事をミクリオはとても気にしてるけど、俺はこの控えめなおっぱいが大好きなので無駄な心配だよなーといつも思う。
だってすっごく手になじむし、すっごく柔らかいし、それに本人が言うほど小さくないと思うし。
つんと主張する乳首は綺麗なピンク色で敏感。乳房ごと口に含んであげるといい反応を返してくれるとことか本当に最高。

「はあっ、ミクリオ、うで、」
「ん、う……」

どろどろの唇同士をくっつけながら囁くと素直にバンザイするミクリオの細い腕からTシャツを引き抜くと同時に胸にかぶりつく。
先端に舌先を絡めて嬲ると頭の上からくぐもった喘ぎ声が聞こえてきて、正直その声だけで俺の下半身は限界に近い。
有難い事にミクリオの太腿と下着もびちゃびちゃだった。

「うえ、のって。ミクリオ」
「……ん。んう、い、いよ。も……いれる?」
「うん、はあ、いれる。いれたい、」

情けない程に余裕のない俺はミクリオを膝の上に抱き上げ、肩に顔を埋めてふーふーと荒い息を繰り返す。
その間に俺のペニスにきっちりゴムを嵌め、膣口に先端を宛がうミクリオが出来た嫁過ぎるのだが。あーー早く結婚したい。
ゆっくりと、でも確実にペニスを飲み込んでいくミクリオのなかは熱くて狭くてぐねぐねしてて、最高に格好悪いがもうイきそうである。

「あ、ミクリオ!ごめん出るっ……!」
「えっ、う、ん……!?」

なんと根本まで埋め込んだ瞬間に射精。これはひどい。いくら何でも早過ぎる。

「ごめん。ミクリオのマンコが気持ちよすぎて出ちゃった」
「ぼっ、僕のせいなのか!?っていうかマ、マ……!」
「ん?マンコ恥ずかしいの?ミクリオかーわいーー!!」
「わざわざ言い直すな!」
「ゴム替えるから一旦抜くよー」
「ンッ……!ほんと、君は人の話を聞かないよな」
「聞いてるって。というか返事しなくても俺が何考えてるかーとか言いたいかーなんて、ミクリオには全部お見通しだろ?」

新しいゴムに替えて下半身の準備は万端。ミクリオをうつ伏せにしてその上から伸し掛かると改めて彼女の体の小ささを感じる。
背は勿論小さいんだけど(って言うとすっごい怒られる)体が本当に薄い。腰回りなんて俺の半分くらいしかないし、首なんて片手で掴めちゃうし。

「それなのにミクリオのマンコにはちゃんと俺のが挿いるんだもんなあ。すごいよなあ」
「あ、あ、すれ、すれいっ……、おく、当たって、」
「ん、子宮口、当たってるね。気持ちいい?」
「はあ、あっ、あっ、んんっ!いい、いいよお!あ、あ!すれい、すれいはっ?」
「俺も気持ち良いよ。はあ、ミクリオのマンコに俺のペニスが入ってるのが良く見えて最高の気分。すっげーえろくてすっげー興奮する」
「はあっ、ああっ、よかった、あ……うれしっ……いっぱい気持ち良くなってっ」

なんて健気でいじらしくてカワイイ俺の嫁!!!
さっきよりは少し余裕があるのでゆっくりと腰を動かしてると、ミクリオの足がもどかしそうに震える。ついでに膣内も。
くぽくぽと音をたてるそこは愛液がぐっしょりと泡立ってて視覚的にも相当ヤバい。
小さな小さなミクリオの穴を俺の太いペニスで犯してるって改めて実感すると、こう、何ていうか、胸にグッとくるものがある。
もともと俺はミクリオに対してだけ独占欲が異常に強い。いや強いっていうか病気だよ、めっちゃ怖いよとロゼに真顔で言われた時は本当に焦った。
なるべく表に出さないようにしてたはずなんだけどなあ。

「あー、…あ、あっ!ンン、すれい……」
「ん?なあに?」
「きす、してほし……くち、あっあっ……、くち、さびしくて……、」
「あーーもーー!!ほんっと可愛い、ミクリオ!」

ミクリオの望んだ通り唇を重ねる。ちゅっちゅと触れるだけのキスから口内の奥まで犯す深いキスまで、一通り。
合わせた唇の間から俺の名前を呼ぶ掠れた声を楽しみながら俺は2回目の精を放った。


2回目なのにびっくりする程濃い精子が入ったコンドームの処理をしてると股間のあたりでもぞもぞと動くミクリオの頭。
甘勃起した精子塗れのペニスを何の躊躇いもなくぱくり。ふええあったかいよお!
小さな口で亀頭を、小さな手で竿の方を。細くて繊細そうな指が俺のグロテスクなペニスに絡みついてる、このアンバランスさが堪らない。
時折覗く赤い舌。早くそこにぶっかけたい。俺の精液でミクリオを汚したい。
じりじりと這い上がってくる射精感に備えてミクリオの汗で額に張り付いた前髪を後ろに撫で付けた。
それだけで全てを察したミクリオは伸ばした舌で亀頭を舐めながら少し強めに擦る。その刺激にあっという間に追い詰められる。
びゅるるっと勢い良く出た精子がミクリオの紅潮した頬にかかりどろりと唇に伝っていく。
鼻に飛んでたぶんを指で掬って唇に持っていくと素直に口に含む従順さと腔内の熱さに俺のペニスがじくりと疼いた。

俺の指に夢中になっている隙に無防備に開かれた足の間にもう片方の指を忍ばせる。
蕩けるそこに遠慮なく指を2本突き入れる。華奢な体がびくんと大きく跳ねて膣の中が大きく痙攣しているのを感じた。
入り口から少し奥、粘膜がより一層ざらざらとしている所を集中的に擦る。

「あ、ああ、あぁあ……!ひぐっ、すれ、すれいっ!」
「うん、ここにいるよ。ミクリオ可愛い」
「あは、あ!も、でるっ、でちゃうよおおお……!」
「いいよ、いっぱい出して。ミクリオ潮吹き得意だもんね。上手に出来るよね」
「あうっあ、あ、あ!でる、でるっ、スレイ、でるう!んんっ、ン!んんンーーーっ!!!」

叫び声を上げるミクリオの唇を強引に奪いながらも指の動きは止めない。
それからすぐに腕の中の体が可哀想なくらい仰け反ったと同時に俺の腕にぷしっと生温い透明な体液が次々と降ってくる。
ひんひん泣きながらすれい、と繰り返し呼ぶミクリオ。俺はこの瞬間の彼女の顔がこの世で一番好きだ。
きっと今の俺は酷く悪い顔をしているに違いない。征服欲が溢れてどんどん俺の体を支配していく。


最後は正常位。とろとろに蕩けた顔を見ながらするセックスは眼福だし、何より愛し合ってるって感じがしていい。
びくびくと痙攣しているミクリオの両足を抱えゆっくり腰を進めていく。
この瞬間は本当に堪らなく気分が良い。体は勿論、心の隅々まで満たされていく感じがする。
四肢をぐったりと投げ出しあ、あ、と声を上げるミクリオの頬を撫でてやると嬉しそうに微笑み、自分から頬を摺り寄せてくる仕草が愛おしい。

「ふ、あ、あ、すき、すれい、すきっ……」
「あ、俺も、はあっ、大好き、ミクリオ。早く俺の、俺だけのものにしたい、なっ」
「うん、うんっ、すれいのものになるっ!すれいのおよめさんにっ、あ、はあっ」
「あーー、早くここに出したいっ、ここ、にっ……!ミクリオのマンコの一番奥、まで、はあっ……俺のチンコ入れて、精液出したいっ」

まるで発情期の犬のように腰を振りたくって、頭に浮かんだことをただ本能のままに口から垂れ流す俺達は正にケダモノだ。
でもそれが最高に興奮するって事を俺達は知っている。
べたべたの体をくっつけて時折唇に噛み付いて一心不乱に腰を振る。絶頂はもうすぐそこだ。

「んんっ、あ、イく、でるっ、出すよ、ミクリオ」
「あ、あ、んう……っ、らして、すれ、すれい!ああっ、ン、ふうっ、あ、ア!」
「あー、あ!イく、いくいくっ!ふ……ッ!」

俺とミクリオを隔てる僅か0.02ミリの障害、その中に全てを出し切る。
じっとりと濡れた2つの小ぶりな膨らみに頬を寄せ、ミクリオ最高、と呟いたところで俺の意識はぷつりと途切れた。







「あだまいだい……のどもいだい……」
「39度も熱があるんだから当たり前だろ」
「ミクリオがづめだい……づらい……」
「自業自得だろう」

いっそ清々しい程に不機嫌なミクリオはそれでも甲斐甲斐しく俺の世話をやいてくれる。
ふわふわの卵が入った雑炊は適度な温度に冷ましてあって食べやすい。温めの白湯も完璧だ。

あの夜、冷房をガンガンに効かせたまま爆睡した俺は見事に風邪をひいた。
同じ状況にいたミクリオだけがピンピンしているのは謎だが、華奢な外見に反してミクリオはとても体が強い。
小さい頃からずっと一緒に育ってきたけど病気は勿論、ちょっとした風邪をひいたとこさえ見たことが無い。

「おれ、風邪ひくの結構すき。ミクリオずっと俺の傍にいてくれるし、いつもより甘やかしてくれるし」
「毎回面倒を見るこっちの身にもなってくれ。まったく、君はもっと自分の体を大事にするべきだ」
「俺が大事にしないぶんミクリオが大事にしてくれるからいいんだよ」
「ちっとも良くない!ちゃんと反省しろ!!」

少し乱暴に突っ込まれた雑炊をゆっくり飲み込んでからミクリオの名前を呼ぶ。
なに?と心配そうに覗き込んでくる瞳に映る俺の姿に満足しながら愛してる、と伝えれば僅かに綻ぶ口元。
その薔薇色の唇が次に告げる言葉を、俺は知っている。

「いいや。僕の方がずっと君を愛してるよ、スレイ」


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