水戸部はいつも無表情で、極端に無口で。

「みーとべ!!」

放課後、部活へと向かうその背中を見つけて、思わず飛び付いた。

『!?』

やっぱり言葉はないけど、とても驚いている。面白い。

俺だってわかると、水戸部は表情をゆるめて貸すかに笑った。

「なぁ水戸部。」

『なに?』

部室の前で言う。

「今日、水戸部ん家行ってもいい?」

にっこり笑って聞いてみる。
確か今日少しだけ早く練習が終わるはず。

『うん』

こっくりと頷くと、水戸部の大きな手がふわりと俺の頭に置かれた。

やっぱり、水戸部のこと好きだなぁ。

そんな思いが伝わったかのように、水戸部が微笑んでくる。

きっと水戸部のこんな顔は俺しか知らない。

それがすごく嬉しい。

「何してんだ?」

伊月の声。ドアの前に立ったままなのを忘れていた。


「じゃあねー」
「お疲れさまでーす」
「またなー」

口々に発せられる言葉を聞きながら、水戸部と共に部室を出る。


いつからだっけ。

水戸部と俺が手をつないだり、キスをしたり、体を重ねることが当たり前になったのって。

こうしてベッドに寄りかかって座る水戸部と、水戸部のベッドに寝転んで、水戸部の横に顔だけを出す俺。

他愛もない会話をして、俺が笑うとたまに水戸部も笑って。

甘いなぁって。

「みとべ」

平仮名で甘く名前を呼べるのは、二人きりでいるときの特権。

水戸部は微笑んで。

そしたら。

「好き。」

滅多に聞かない水戸部の声。

こういう時にだけ聞かせるって、どんだけずるいんだよって話だよね。

俺も好き、って言いながら目を閉じると、優しくて甘くて、胸が苦しくなるようなキスが降ってきた。

この水戸部の優しさがつまった柔らかいキスがすごく好き。

でも、それだけじゃ足りなくて。


熱いキスに溺れているうちに、いつの間にか水戸部は俺の上にいて。

普段は表情の薄い顔が、少し赤くなって、物欲しそうに俺を見てる。

たぶん、俺もそんな顔してる。

水戸部の顔に手を伸ばすと、優しい口づけが落ちてきて、水戸部の大きな手が俺のシャツのボタンを外していく。

俺は一度体を起こして、シャツとインナーを脱ぐと、水戸部も服を脱ぎ捨てた。

『いい?』

ここまでやっておいて、今さら何だよって話なんだけど、うんって言って。

言うが早いか、もう一度水戸部に押し倒されて。

聞いた意味ないじゃんって言ったら、ごめんって。

その雰囲気が何だかくすぐったくて、俺は目を閉じた。

水戸部の指が俺の体に触れて、さわさわと胸の辺りを滑る。

「あっ…」

指が胸の先端を掠めると、恥ずかしい声が上がる。

「……ん、ふっ、ゃぁ…」
右手の変わりに唇が落ちてきて、舌で転がされると、声が止まらない。

空いた右手は俺の下半身へと伸びて、その中心を掴む。

もう俺のソコはとても硬くなっていて、ズボンの上から撫でられるだけなんて、とてもじゃないけど足りない。

「みとべぇ…さわって?」

こんなやらしいこと、すごく恥ずかしいけど、そうしないと水戸部はこれ以上はしてくれない。

実はイジワルなんだよね。

ズボンが足から取り払われると、水戸部の手が直接俺自身に触れてくる。

「気持ちいい?」

ほらまた。こういう時ばっかり水戸部の声を聞く。

でも、そんな水戸部の声にも俺はドキドキしちゃって、声も抑えられないし、俺自身から溢れ出す体液もすごくわかってしまう。

それでも水戸部の手は加減することを知らないないから、俺はどんどん気持ちよくなっちゃって。

「も、出るっ、ヤバ…」

そうすると俺はあっけなく達して、大きな水戸部の手を汚す。

荒い息をついていると、水戸部の指が俺のナカに入ってくるのがわかる。

俺の出した精液でベトベトの指は、すんなりとせまいそこをつらぬいていく。

俺のナカを知り尽くしている水戸部の指が、一番イイところを容赦なくついつくる。

「あっ…」

思わず大きな声が出て少しびっくりするけど、指はかまわずに俺のソコを出入りする。

ぐちゅぐちゅと漏れる音に、俺は嫌でも興奮する。

より強い快感を求めて、思わず腰が動く。

すると水戸部の指が引き抜かれて、熱い水戸部自身が押し当てられる。

一息につらぬかれると、ものすごい質量感で、息が止まりそうになる。

水戸部の動きが止まり、宥めるように腰に触れると、口だけが動く。

「出そう」

ニヤリと笑う水戸部に、俺は真っ赤になって。

ゆるゆると動き始めた水戸部は、的確に俺のイイところを突く。

「みと…べっ、んっ…あっ」

俺の口から高い声が漏れ始めるのに時間はかからなかった。

水戸部の口からもつまった息が聞こえる。

つながっているところからはいやらしい水音と、体がぶつかる音がして。

激しい水戸部の動きに、俺はもう限界で。

「んっ、あっ、あぁっ…イく、イくっ」

ナカの動きを感じ取ってか、より一層水戸部のソレは深く俺をえぐる。

「あっ----------」

頭が真っ白になったのと同時に俺が弾けて、白い体液を吐き出す。

精液は俺と水戸部のお腹を汚して、ほぼ同時にナカにも熱い液体が叩きつけられる。

そこで俺は意識を手放した。

目が覚めると、体はキレイになっていて、きちんと服を着ていた。

まだ寝ている水戸部の頬に口づけた。

「ありがとう、大好き。」

そんな時に水戸部は目を覚まして。

「俺も。」

なんて甘い声で言うんだ。

ほんと、水戸部ってズルい。



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わー、水戸部優しいww
小金井かわいいww

っていうテンションでした。
なんかマイナーカプだけど、何気に幸せそうな二人なので、実は好きです。
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