別行動 「悪いけどあたしはこの町にいる間少しだけ別行動をとる。」 町についたとき、あたしは皆にそういった。 突然の発言だったからか、全員驚いたようにあたしを見た。 「え…?」 「おい、なんでだよ。」 「どうかしたの?」 皆怪訝そうに顔をしかめる。 「すこし、気になることができちゃったんだよね…。 と、いうわけで!少しだけ離脱するから! 大丈夫!用件が終わったらすぐに帰ってくるからさ!」 あたしはアリアちゃんの頭を撫でてから、手を振って別れた。 それから、森の中に入っていって、あたしは木の上に向かって聞いた。 「ねえ、栄斗。どう思う?」 「さあな。」 枝の上に立つ栄斗。 ホント、なに考えてるかわかんない奴だな。 「まあ、良いけどさ…。 それより、土の遺跡。 目星ついてるの?」 そう聞くとふっと鼻で笑われた。 「正確な場所までは捕らえられてないがな。 ・・・・一緒にいくか?」 「もちろん。」 あたしは不敵に笑うと栄人も笑い返した。 そして、あたし達は森を駆け始めた。 ← → back 141/62 |