「すきだっていいなよ。」
「は?」
麗しの幸村くんに「ちょ
っといいかな?」なんて
呼び出されて、ついに私
にも春がきた!なんて喜
んだらコレ。何この人。
みんなの幸村様はこんな
こという人じゃなかった
と思う。
「何考えてるわけ?」
「!」
いきなり右足に衝撃が走
って、気づいたら私は床
にうつ伏せに倒れてた。
え、今何が起きたの?
「い゛っ、」
「好きでしょ?」
幸村はぐりり、と私のお
尻を強く踏みつけながら
ほざく。ちょ、上履きで
踏むなよ。痛い痛い痛い
っ!思いっきりお尻踏ま
れるの好きとか、私にそ
んな性癖はない。
「そっちじゃない。」
「ぁだだだっ!いっ、痛
いっ!」
ぐりぐりぐりぐりぐりぐ
りぐり。
やばいお尻の形変わる!
ってくらい強く踏まれる
。だっ、誰か助けてェェ
ェ!
「好きです付き合ってく
ださいって言えたらやめ
てあげる。」
「は、は?、っい゛ぃ?!
」
「言葉遣いには気をつけ
てよね。」
な、何この人っ!
でも好きって言わないと
本格的にお尻がマズいこ
とになっちゃう。つか現
時点で絶対腫れてる。
「ほら、早く早く!」
「っ、す、好き好きっ!
好きですッ!」
「だから?」
「付き合って下さい!っ
てかそろそろやめてー!
」
うお、私ったら涙でてる
。
「っはぁ、はぁ・・・」
「ふふっ、いいよ。」
ひりひりするお尻を押さ
えて振り向くと、それは
それは綺麗に微笑む幸村
様がいらっしゃった。
「泣いちゃってる。可愛
い。」
「だっ、」
誰のせいだよォォ!!
なんて言える訳ないんで
すけどね。もう笑うしか
ない。はっはっは。
「そんなに言うんだった
ら付き合ってあげるね。
嬉しい?」
「えっ?あ、う、嬉しい
です・・・」
後日、同じクラスの柳く
んに謝られて、幸村が私
に片思い中だったことを
きいた。
頼む。
好きなら普通に告白して
ください。
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幸村様は告白とか苦手だ
といいな。