33

 

【中原】
 夜空に溶けていく紫煙を眺める。
「あ!」
 突然、声が聞こえたかと思うと彼奴が走って来た。
「中原さん!それ腹真っ黒になっちゃいますよ!?」
「腹じゃねェ、肺だろ」
 顔に煙を吹きかけると眉間に皺を刻む。
「此、嫌いか?」
 中也さんが好きなら嫌いじゃない…って言ってくれんじゃねェか。

-23-

[*prev] [next#]
[TOP/]