15

 

【中原】
 それを向けられても恐怖は感じない。
「怖くなんかありません。私が怖いのは貴男の後悔になる事です」
「ハッ小娘一人に罪悪感が残るような三下じゃねェよ」
 優しいその声に胸が苦しくなる。とても、とても優しい人だ。
「最後に、魔法かけてくれませんか?」
 彼は少し困った顔をする。

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