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Love and a cough cannot be hid.
【田崎】
「君は、愛してるって言わないね」
「田崎にそんな言葉いらないでしょ?」
渇きを与える其れを口にせず、偽りの名を呼んだ。
「確かにそうだ」
「ほらね」
霞む紅を乗せた唇は、歪な形をしているのだろう。其れでも彼の熱を受止め、夜を体温で溶かして行くこの行為は、実に馬鹿馬鹿しい。
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