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【太宰】
 彼の徹底した惚れよう、愛し方というのはどうも胡散臭い。否、寧ろゆるゆると首を締められる様な恐怖を最近は感じていた。
「君を造る全てが愛おしいと想うが故、其れを知りたい」
「愛屋及烏もたいがいにしてくださいよ」
「ふふ、可愛いものだろう?」
 ねェ全てを愛すからどうか、私を。

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