……end (あとがきと設定)

 『太陽少女の夢を見る』を読んでいただきありがとうございました。無事完結できてホッとしています。
 様々な趣味を詰め込んだ作品だったので書いている本人は書いていてとても楽しかったです。
 記録からすると2015/12/21に連載開始とあるので、一年と少し、このお話を書いていたことになります。途中止まっていた時期もありますが、それも含めて感慨深いものがあります。こうして書ききれたのも閲覧してくださる皆様のおかげです。本当にありがとうございました!

 あとがきはここまでにして正式な星空ガール'sの設定を太星ヒカルを中心に書いていこうと思います。


!この先、星空ガール'sシリーズの重要なネタバレを含みます!


人間名:太星ヒカル(未変換 太星ヒカル)
太陽による対地球侵略プログラム(小太陽生成プログラム内蔵型)No.A00
プログラムを起動することで己を核に大爆発が起き、周囲の全てを巻き込んで小太陽が生成される。

星空ガール'sは対地球用の侵略者です。つまり地球ひいては人類の敵です。星空ガール'sの世界観では星同士の領土の奪い合いが発生していて、ヒカルはその為のプログラムの一つに過ぎません。
(蛇足ですが、設定を考えた当時、私は圧倒的な敵役が作りたかったのです)
ヒカルはあくまでプログラムですが対地球用に擬似人格を持っています。それが初期のヒカルの状態です。そしてその擬似人格は稀に育つことがあり、その稀な結果がヒカルに心が生まれた作中ラスト辺りの状態になります。
今回のヒカルは一ヶ月の潜伏期間を命じられていたので期間が決まっていましたが、星によってはプログラムの擬似人格があまりに育ってしまうと任務の邪魔となるのでプログラムをデリートすることがあります。が、エピローグで語られる通りに、ヒカルは緊急停止の代償にデリートされましたが記憶は次のヒカルに引き継がれ、育った人格も(かつてとは違う人格ですが)ある程度維持されました(太陽はそんな細かいことを気にしません)(全く細かくないけども)
エピローグで二人目のヒカルが登場した通り、星空ガール'sはプログラムですのでデリートしても代わりがいくらでも作れます。そこに記録を残すかはその星の気分次第で、作中のヒカルが時折記憶のことを記録と言っていたのは無意識ながらにその事実を示した結果です。太陽はヒカルにある程度記録を引き継がせているのです。
なお、擬似人格には基本的に消耗品のプログラムとしての自覚はありません。そんなものがあったら擬似であってもマトモな人格が作れないからです。

ちょこっと出てきた月乙女との関係ですが、太陽と月は不可侵条約を交わしています。星空ガール'sの世界観において月は太陽無しには意味を成さないとされたからです。また月は地球とも不可侵条約を結んでいますので月乙女とヒカルの関係は少々複雑なものになります。
ちなみに不可侵条約は交わしていても太陽も地球も月も未来永劫に相手を侵略しないとは言ってません。腹の探り合い状態です。

プロローグaについてはもうお察しの通りだとして、bの方は作中唯一の太陽の独白になります。星同士の奪い合いとあるように、星々はそれぞれ人格のような何かを持ってます。もちろん人らしさはゼロです。プロローグbでは遠回しにヒカルが自分(太陽)のプログラムであると書いてあるのですが、これで察せた方はすごいと思います。でもこれで察してほしいと願って書きました。
太陽とヒカルの関係は母体と使い捨ての子機なのですが、太陽はあまりそう考えてなく、

だからこそ我を送ろう
我であり、子であり、友であり、
妻であり、夫であり、結晶である、
そのものを送ろう

とあるように、ヒカルを自分自身と投影し、子どもであるとし、友だちだとも言い、妻であり夫であると言いました(太陽にもヒカルにも正式には性別がないから)(ヒカルは少女型ですがA00は少年にもなれます)。結晶はイコールでプログラムとして、太陽は相当ヒカルを気に入っている様子です。愛していると言っても過言ではないくらいに。故に朔(新月)では自分の領域にヒカルを避難させました。月が昇る夜であれば太陽の光が月に反射して届きますが、新月ではそうもいかないからです。
(その時を狙って三日月さんがちょっかいをかけに来ました)(その際の三日月さんは分霊ではなく本霊です。分霊では太陽の領域に到底太刀打ち出来ないからです)(本霊でも殺されかけたのですが)

おばあちゃん=審神者は作中でヒカルが生きた時間軸よりも半世紀前の異世界から刀剣乱舞世界に連れて来られたと言っていましたが、その異世界がヒカルの仮の住まいである屋敷のある世界だった訳です。審神者の時はそんな事考え付かなかったのです。ちなみに若かりしおばあちゃんが審神者に選ばれたのは、未来に強いエネルギーを持つ星空ガール'sの祖母として暮らすことが確定していて、その際に星々から星空ガール'sと住むのに相応しいエネルギーを過去未来現在に与えられてしまったからです。つまりその強いエネルギーが刀剣乱舞世界では霊力と呼ばれるものだったということになります。
当然ながらおばあちゃんと星空ガール'sには血の繋がりなど一切ありません。

少々ややこしいので整理すると、

………

『太陽少女の夢を見る時間軸』

おばあちゃん(70歳)が星空ガール'sと暮らす

おばあちゃんの過去未来現在に星空ガール'sと暮らすに相応しい、強いエネルギーを星々から与えられる

若かりしおばあちゃん(20歳)が異世界の時の政府に目をつけられて、半強制的に審神者にさせられる

おばあちゃん=審神者が確定すると同時におばあちゃん(70歳)が審神者となった事実と審神者として暮らした記憶を獲得する
※ここでプロローグa

本編

エピローグ(一ヶ月の時間経過は無しかつ1話で下校時にトリップしたヒカルが真っ直ぐ帰宅しただけぐらいの時間だけは経ってます)(蛇足なのでカットしました)

………

となります。

また、プロローグaでの「少女の嘘」というのは、ヒカルが人間だと無意識に偽っていたことが該当します。

設定は以上なります。長くなってしまいましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました!

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