ずっと聞きたかった。クーフーリン、あなたに。ずっと聞きたかった。

「え、」

クーフーリンは私のこと好きなの、と。

クーフーリンはただただ目を見開いていて、私は、ダメだと思った。クーフーリンは私のことをどうとも思っていなかったんだ。

「モリ、」
「いい。」
「、」
「もういいよ」

この想いは片思いで満足出来ていた筈だった。それなのにいつの間にか欲張りになった私はそれに耐えられなくなった。だから、言ってしまった。

「モリガン、」
「いいの」

どうせなら断りの言葉を聞いた方が諦めがつくのかもしれない。でも、聞くのが怖かった。怖くて怖くて、私はクーフーリンを諦められないことに気がついた。例え嫌われても、クーフーリンのことを好きじゃあなくなるのは無理だと分かった。

「ごめんね、クーフーリン」
「おい」
「ごめんね」
「おい!」

ぽろぽろと涙が零れた。早く泣き止まなくちゃ、私はこれまで通りクーフーリンを好きでいるだけなのだから。

「モリガン!」

これまで通りの、片思い。
悲しくないよ、寂しくないよ、だって慣れているもの。慣れたら心は何も感じなくなるんだよ。ほら、涙も止まった。

「モリガン、話を」

ねえクーフーリン、何をそんなに必死になっているの。あなたの言葉は決まり切っているのに。そう、だから私は笑う。

「ありがとう」

この気持ちを産まれさせてくれてありがとう。そして私を蔑まずに好きでいさせてくれてありがとう。さよならは出来ないから、ありがとうと感謝させて。

「ありがとう」
「ッ!」

クーフーリン、クーフーリン。大好きだよ。此れ迄も此れからも、ずっとずっと大好きだよ。





自己完結の末路
(ありがとう)
(大好き)

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