■ 04.相手の背中へ飛び降りる

 マスターが飛び上がる。
 一気にそいつの背中に飛び乗ると、そいつは地面に叩きつけられ、そのまま気を失った。
《ラセツ、気絶しちゃったよ?》
「あっしまった。情報聞き出そうとしたのに」
《うっかりなら仕方ないよー》
「だよね、ありがとうミュウ、愛してる」
《僕だって愛してるよラセツ》
《おいそこのバカップルこいつどうすんだ》
《僕たちの愛の語らいを邪魔しないでくれる?》
《わかった!わかったかられいとうビームはやめろ!》
《で、マスターこいつどうすんのよ》
「そうねガブリアス、まあ放置しましょう。」
《じゃあ僕がさいみんじゅつかけるねー》
 少しほっとしているグラードンの横でミュウが倒れてるやつにさいみんじゅつをかける。これで起きないだろう。僕はガブリアスに話しかける。
《ねえガブリアス、この人なんなの?》
《そういえばリーフィアは最初を見てなかったわね、あの倒れてるやつはマグマ団のしたっぱよ》
《でも赤い服着てないよ?》
《マグマ団がいつも赤い服着てるわけじゃないのよ》
《そうなんだー》
 ガブリアスはすこしとっつきにくい性格をしてるけどいいお姉さんだ。ミロカロスも飄々としてて最初は戸惑うけどいいお姉さんだよね。ていうかガブリアスはマスターにツン気味なのはなんで何だろう。不思議だ。好きな人にほど素直になれなかったりするのかな。
「さあ、リーフィア。もうすぐ森だから木の実探しを手伝ってくれる?」
《まかせてよ!》
《リーフィアを出したのはバトル用じゃなかったのか…いやいつものことか》
 マスターは強い。僕らなんかいらないぐらい。それでもマスターは僕らと居るのをとても大切にしているから、僕らはそれに全力で恩返しするんだ。
「じゃあグラードンはしばらくボールの中ねー移動が大変だし」
《俺の体のサイズにいちゃもんつけんな》
「つけてない。ただでかいとは思ってる」
《一緒じゃ、ない…?納得いかねえ!》
「早くボールに戻りなさいよー」
《わーかったよ》
 グラードンさんがボールに戻ると僕達は森に入る。ちなみに今のメンバーはいつもの三匹に僕ことリーフィアとガブリアス、デンリュウだ。デンリュウは恥ずかしがり屋だからモンスターボールから出るまで時間がかかる。今日は木の実を集めて火を起こしたら出てくるかなあ。
「スゥは木の実を探すの得意だから助かるわ」
《マスターほど早く見つけられないよ?》
「そう?いい勝負だと思うけど」
《…マスターの方が断然早いわね。》
「ありがとうガブリアス」
《当然でしょ。さっさと探しましょ》
「はいはい」
 その時がさりと離れた位置から音がした。
《マスター》
「ガブリアス分かってるわ。リーフィアもこっち見なくて大丈夫。」
 マスターは笑ってて。それにすごく安心する。マスターならどんなことが起きても大丈夫だね。
 後ろから追ってきていた何がマスターに向かって真っ直ぐ噛み付こうとする。グラエナだ。グラエナと認知したガブリアスは、ドラゴンクローでグラエナを吹き飛ばす。僕ははっぱカッターでグラエナに追い打ちをかける。ミュウはマスターをグラエナのトレーナーであるマグマ団のしたっぱの上にテレポートさせた。マスターはしたっぱの背に飛び降りると素早く首にナイフを突きつける。
「さあ、目的を話してもらえますね?」
 マスターはにっこりと笑ってた。



04.相手の背中へ飛び降りる
バトルな動作
だいすき!!


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