◎年下のかわいい子@R15
R15/アルカヴェ
きみは本当にかわいいんだ。
また始まった。アルハイゼンはカーヴェがとろとろと目を蕩けさせて、うっとりと眺めてくるのを放置する。
「本当にかわいい、髪がふわふわしてて、細くて癖毛なのもかわいい」
ことりと酒の入った杯がテーブルに置かれる。カーヴェはその手をアルハイゼンに向けていた。
「目がまるっこくて、いつも僕を見てるのがかわいい」
そう、この目。カーヴェはくふくふと笑う。アルハイゼンはもたれ掛かってきたカーヴェを抱き止める。
「筋肉も、頑張って作ったんだと分かってかわいい。あったかくて安心するし、安心させてくれるところがかわいい」
そっと抱きかかえて、立ち上がる。そのまま寝室に向かうと、ベッドに座った。
「においもかわいい。僕が勧めた石鹸と洗剤のにおいがする。かわいい」
この、つま先。
「先まで整えた指先もかわいい。僕が手荒れしたら痛くなるぞって勧めたケア用品を使ってるのがかわいい」
ねえ、アルハイゼン。
「お肉を食べるかわいいくちで、僕とちゅうする?」
がぶりとキスをする。舌を噛んで、引き摺り出して、たっぷりと絡める。口を開いて、奥まで口内を舐め回して、カーヴェが赤い目を蕩けさせているのを見守る。
口を離すと、つう、と糸が繋がる。べろりと舐めとると、カーヴェが震えた。
「僕でよければぜんぶ食べてね、かわいいアルハイゼン」
「きみがいい」
きみだけがいい。そう言うと、カーヴェは嬉しそうに笑っていた。
04/14 22:14