◎手の中の宇宙
ダイディア/ダイゴさんがディアンシーに夢を見る話
きみは全知全能ではないけれど。
僕はどうやらきみを神様だと思っているらしい。そんな告白をきみは無垢に聞いていた。それは決して居心地の悪いものではなく、その無垢な瞳に笑みがこぼれた。庇護欲に似たこれを僕は愛だと思っている。間違っていたとしても、それでも良いと思えた。僕はきみを愛している。
「かみさま、かみさま。」
きみが不思議そうな顔をする。煌めくダイヤモンドが美しい。それ以上に、きみそのものが至上に美しい。
「僕が愛を捧げる許可をください。」
戯けて言えば、きみが心配そうに両の手で僕の手を包むようにした。小さなその手から伝わるささやかな体温と、触れた場所から溢れる愛おしさに僕は笑う。
「きみの両の手は宇宙だね。」
やっぱりきみは神様だ。
01/06 01:52