◎ピクニック


食事会組


 処はクノエシティ近くの15番道路。紅葉した葉が落ちるその場所の、ある程度開けた場所でマーシュが立ち止まり、この辺にしようと提案した。私もザクロも賛成し、ザクロは簡単なテーブルセットを組み立てて、私はその上にお弁当を乗せた。手拭きを使ってからお弁当を開く。中身はサンドイッチときのみの揚げ物だ。魔法瓶の水筒にはスープが入っている。美味しそうだと楽しそうなマーシュとポケモンにフーズを与えるザクロにスープを装うと、全員で食べ始めた。
「ピクニックにはやっぱりお弁当やねえ」
「お弁当はあまり馴染みが無いですが、とても美味しいです」
「ピックはこちらにありますよ」
 三人でそれなりに賑やかにお弁当を食べていると、フーズを食べ終えたポケモンたちが遊びだすので、あまり遠くに行かないよう言っておく。
「モモンのみの揚げ物も案外美味しいんやね」
「ええ。こちらのカゴのみのかき揚げもオススメですよ」
「イモのはさみ揚げのソースはマトマのみですか?」
「そうです。凍らせたマトマのソースをイモではさみました」
 ゆっくりと食べていると足を引っ張られ、足元を見る。そこには青いブロスター。どうかしたのかと聞くと、視線が動く。それを辿ると私を含めた三人のポケモンたちがなにやら様々なきのみを持ってこちらに戻ってきていた。どうやら取ってきたらしい。
「これは、結構な量ですね」
「持ち帰るには少し多いと思います」
「少し食べて減らしたらどうやろ」
 いいですねとザクロがそのまま食べようとするので、待ったをかけて念の為にと持って来ていたナイフで皮を剥いて丁度良いサイズに切り揃える。
「よう熟しとるねえ。美味しいわあ」
「お弁当も美味しかったですし、今日は素敵なピクニックですね」
「食べたら少し休憩して帰りましょう。」
 私の提案に賛成と二人は頷いて、きのみを頬張った。


07/08 01:32
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