◎猫の日/会話多


猫の日/ギャグを目指したコメディ/会話多



 朝に目が覚めて、起きる。幾つかの障子を開いて空気を入れ替え、朝食を作った。ポケモン達と朝食を食べれば玄関から自分の名前を呼ぶ声がした。その声に内心首を傾げる。予定していた日とは違うし、前回の来訪からあまり日を置いていない。珍しいこともあるものだと玄関を開けば。
「おはようマツバ。突然だがこれはなんだと思う?」
「すごく、ニャースの耳だね……?!」
 ミナキ君の頭にニャースの耳が付いていた。どういうことだ。

 動揺しつつ家に入れて居間で話を聞く。
「何か心当たりとかある?っていうか耳が四つあるこわい。」
「ゴーストタイプ使いに怖いなんて言われるとは思わなかったぜ……」
「ゴーストタイプ使いが怖いもの知らずなわけじゃないでしょ、ゴーストタイプの弱点はゴーストタイプだよ!」
「わかった!わかったから落ち着け!」
「いやむしろ何でそんなに本人が落ち着いてるの?意味がわからない。何なの。」
「一周回ったんだぜ。」
「把握した。」
 湯のみでお茶を飲むミナキ君は物珍しげなゴース達によって周囲を固められている。やけに興味を持つなと思っていれば、ハッとミナキ君が顔を上げる。
「そういえば昨日に車に轢かれそうになったニャースを助けたんだぜ!」
「それだよ!って某恩返しか!!」
「えっこれ私どうなるんだ?ニャースの国に行くのか?」
「ヤバいポケモンだから現地味がある気がしてきた。とりあえずまだマタタビも犬の尻尾もないから大丈夫でしょ。」
「落ち着けマツバ。その場合のエノコログサは猫じゃらしの方が分かりやすいぞ。」
「トリビアとか今はいいんだよ!」
「トリビアっていう程でもないぜ!」
 ぎゃあぎゃあ騒いでいれば、縁側からかたかたという音が聞こえて二人で振り向く。そこには縁側に登った一体のニャース。満面の笑みのその子。
「あっこれ嫌な予感しかしない。」
「助けてくれマツバ。」
「今更だね?!」
 かくしてニャースの国に行ったとか行かなかったとか。


02/22 18:19
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