◎好き嫌いは致しません@獅子王


好き嫌いは致しません/団子を食べる獅子王のはなし/友情出演:燭台切さん


 少年の目の前にゴマ団子がある。燭台切が実験として作ったそれは見た目がとても綺麗である。少年はその団子をひとつつまむと、慎重に口へと運んだ。唇を動かし、大きく口を開いて、団子を舌へと置いた。そしてこれまたゆっくりと指を引き抜くと、口を閉じて、団子を噛み締めた。ぐち、ぐい、ぐに。咀嚼をし、果てにはそれを飲み込むと、彼は立ち上がって金色の髪を揺らしながらその部屋を出た。
「燭台切ーゴマ団子美味しかったぜー!」
 それなら良かった、すべて食べてしまっていいよ。そう返事をされると、少年は嬉しそうに部屋へと戻って来たのだった。



title by.207β



01/18 00:50
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