クダカミ/BWラスト辺り
(…そこにぼくが居なくても、きっときみはだいじょうぶ。)
「だから笑っていて、ぼくのカミツレ。」
(最後の戦いなんだってさ。人がそう言っていたよ。)
「きみのその笑顔はきっと何もかもをしあわせにするんだよ。」
(ほら、ぼくの心だってこんなにもしあわせにするんだ。)
「あら、そうだというならね。」
女性は華やかに微笑み、男の頬に手を伸ばす。身長の高い男だが、女性もまた高身長なので何の問題もなかった。
女性は彼の頬で手を滑らせ、顎から滴る涙をなるべく多く拭い取った。
「あなたの笑顔こそ、私の力になるの。」
絶対に戻ってくるわ、ええ、絶対よ。女性はいたずらっ子のような笑顔になり、白い男はくしゃりと笑った。
「やくそくだよ。」
「ええ、勿論よ、私のクダリ。」
女性は彼に言い聞かせた。
「ノボリと仲良く待っていて。彼ならあなたを任せられるもの。」
私のこのライモンシティの、地下の平和はあなた達に任せたわ!