▼ 光の中で
Mar 25, 2022(Fri.) 22:11
カルセレ


「お隣さんはどこかに行きたくないの」
 カルムが言う。セレナはそうだねと笑う。
「英雄にならなかったら、私はどこまでも行けただろうな」
 英雄になってしまった。セレナは語る。
「ねえ、カルム」
 わたしが、ね。
「最終兵器の光を浴びていたとしたら、どうする?」
 そんなのは、とカルムは言う。
「命ある限り、きみに寄り添うよ」
 愛の告白に、セレナはありがとうと笑った。泣きたいような、笑顔だった。



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