「…ありえない」
気まずそうな表情を浮かべる諏佐を睨んで口を開く

「いや、だからあれは不可抗力…」
「普通あのタイミングでフラつく!?抱きつく!?私見て笑いましたけど!?」
ほんの数分前、
諏佐を見つけて声をかけようとしたら、話し相手の女の子がいきなりフラついて諏佐に抱きついて、「諏佐くん、ごめんね」と言いながら私を見て小さく笑ったのだ

「だいたいっ諏佐も諏佐よ!!何ヘラヘラ笑ってんの!?」
「別にそんなつもりはなかったけど…」
「優しすぎるのっ
そんなんじゃまたつけ込まれるよ!?」
「…あっ」
「なにさ」
諏佐は嫌な予感しか感じさせない笑顔を浮かべると、急に抱き寄せてきた
そして、

「…ッ!?」

急に合わせられた唇に驚いていると、顔を離して満面の笑みを浮かべた諏佐が視界いっぱいに広がった

「…なにしてんのさ」
「俺はさゆのってこと」
今まで見たことないくらい良い笑顔をされ、思わず苦笑いが漏れた

「…私だって諏佐のだよ、バカ」
今度は自分から唇を重ねる

…あの女の香水がちょっと移ってて、イラついたから思いっきり私の香水をかけてやった



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