古橋くんと付き合って、なんだかんだでもう3ヶ月

なのにいまだに流れる沈黙に繋がれてない2人の手。
それを見て少し悲しくなる

もう3ヶ月も付き合ってるのに、キスどころか手を繋いだことすらない

私たちホントに付き合ってるのかな?

「清水」
「…えっ?」
「体調でも悪いのか?元気がないな」
なんでもない

そう言おうと思ったのに、古橋くんの目を見て言葉が詰まった

「…古橋くんは、私のこと好き?」

口から出たのは
言うつもりのいなかった言葉で、古橋くんよりも私の方が驚いてしまった

「なんでそう思った?」
お互いに止まる足

何回か目を泳がせてからもう一度古橋くんを見て口を開く

「私たち、付き合ってもう3ヶ月経つでしょ?」
「ああ」
「なのに手繋いだことないしキス、だって…まだだし…」
次第に語尾が弱まっていくのは自分でよくわかった

古橋くんと目を合わせられない

「…さゆはバカだな」名前、呼んでくれた?

バッと顔を上げた瞬間繋がれた手

「古橋く…」
「康次郎」
「え?」
「だから、古橋くんじゃなくて康次郎」

名前で呼んでいいってこと…?

嬉しさで緩む口元を隠さずに

「ありがとう、康次郎くん」
恥ずかしさからか寒さからかわからないけど、顔を微かに赤くした康次郎くんに笑顔を見せながら言った



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