「うーん…」
やっぱ髪型?関西弁?

「どしたん?さゆ」
「あ、翔一だ」
「写真?」
翔一は私から写真を取ると、

「ワシ?」
怪訝そうに眉をひそめた

「そう、翔一。ちょっと考え事してんの」
「考え事、ねぇ…」
「なにさ」
「いやー…さゆがワシのこと考えてくれてるなんて嬉しすぎると思ってなぁ」
「たいしたことじゃないよ
翔一はなんで腹黒く思われてるのかちょっと気になってさ」
「…は?」
「前に観戦に行ったとき、他校の人が言ってたんだ

あの人ほど性格悪い人はいねぇよ

って」
そう言って翔一を見る
−雰囲気?いや、普通かも…

「あっ」
「わかったんか?」
「目だ!!」
「目?」
翔一のメガネに手を伸ばしてそれを取ると、

「メガネかけてて、なおかつ目が笑ってないんだもんッ
そりゃあ印象悪くもなるよっ」
と言った

「…さゆ」
「はい?、ぅわッ!?」
目の前いっぱいに見えた翔一の顔
近ッ!!

「なんや色気ない声やなぁ」
「うるさいわッ!!」
「でも、」
翔一はふわりと笑いながら

「なんや可愛いなぁ、自分」

と私の頬に手をそえて言った
…あっ

「その笑顔だよ!!」
「…なんや、いきなり」
「今みたいに笑ってれば絶対モテるッ」
やればできるじゃん、と付け足せば、なぜかキスされた

「悪いなぁ…
この笑い方は惚れた女にしか見せへんのや」
「…殺し文句ですよ、今吉さん」
私をきゅん死にさせる気ですか



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