久しぶりに1日休みになった
そんな電話をもらって急いで出かける準備をする

「涼太ッ」
「さゆっち!?」
涼太は私を見てすぐ携帯を見た
−多分、電話をかけた時間を確認してるんだろう

「…30分、スか」
ほら、やっぱりね

「涼太に早く会いたくて急いで準備したんだもん」
「さゆっち…ッ」
「いっぱい遊ぼーねっ」
周りの目も関係なく抱きついてきた涼太の背中に腕を回しながら口を開く

「今日はさゆっちの好きなとこに着いてくッス」
そう言って手を出してきた
「じゃあ、クレープ食べたいっ」
それを握りしめて歩き出す

歩いてれば女の子ならみんな振り返る
それくらいカッコいい涼太が自分の彼氏だなんてなんだかちょっとくすぐったい

「さゆっちの何スか?」
「イチゴクレープ
涼太は、飲み物だけ?」
「あー…今度表紙飾るからしばらく甘い物禁止なんスよ…」
涼太は飲み物を口に含んで切なそうにスゴッと音を鳴らした

「そっかぁ…表紙じゃ仕方ないよね
元気出して、涼太ッ
その雑誌、3冊買うからさ」
よくわからない励ましをしながら涼太の手を握る

「ありがとうっス…あっ」
「え、なに?」
「ちょっと動かないで」
「涼…ッ」
近づいてくる綺麗な顔に見つめられて緊張しないわけがなく、身体が固まってしまった

「…ッ!?」
「クリームついてたんでつい、ね」
悪戯に笑いながら唇を舐める言動に顔がだんだん熱くなってきた

「っ涼太のバカ…ッ」
「たまにはいいじゃないっスか」
そう言われて言葉を詰まらせた私は、相当涼太に夢中なんだろう



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