「…つまんない」
ごろん、とベッドに転がりながら呟き、チラ、とゲームをしているリョーマをみる
…無視ですか

「ねーリョーマ、つまんないよ」
「へえ、」
へえ、って、それだけ!?

ムス、とした表情をしながら胡座をかいているリョーマの足の上にいたカルピンを抱き上げる
…別にカルピンが羨ましいとかじゃないけどさ、

「カルピン、カルピン、カールピン
あなたのご主人様はせっかくの久しぶりの休みなのに彼女を放置してゲームに夢中なんですよ」

ほぁら、と鳴くカルピンをむぎゅ、と抱きしめてふわふわした首元に顔をうずめる

「カールピーン、」
「はい、終わり」
「あぁあぁあー!」
リョーマはひょい、と私からカルピンを取り上げるとカルピンを廊下に出してしまった

「カ、カルピン…」
「さゆ」
「…ん?」
「カルピン、オスなんだけど」
「?知ってるよ」
「…………」
「?」
突然おとずれた沈黙に思わず首を傾げる。
え、なんで黙っちゃうの?
カルピンがオスなのくらい知ってるよ?

頭の中でぐるぐると考えを巡らせていると、

「だから…っ」
いきなりリョーマに抱きしめられた

「リョ、リョーマさん?」
「…なんでわかんないかな、さゆは…」
「え、私が悪い感じですか?」
もぞもぞと動いて顔を上げると左手で頭を押さえつけられた

「…リョーマ、見えない」
「見なくていいから」
「えー、」
不満げに唇を尖らせて呟く

「…やいた」
「え?」
「だから、カルピンにやきもち妬いた」
「…え、」
リョーマがやきもち?しかも相手はカルピン?え?

頭の中でいろんな言葉がぐるぐる回る

「…リョーマが最初から構ってくれてたらよかったのに」
「我慢できなくなったさゆが来るかと思った」
どSか!いや、知ってたけどさ!

そんなリョーマがやきもちを妬いてくれたなんて嬉しくて思わずにやけてしまう

なんて、にやけてるのがバレたら怒られそうだからリョーマのお腹に腕を回して強く抱きしめた



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