彼の隣に座ってバスケ雑誌を読んでいる横顔をじーっと見つめる

「…なに?さゆ」
「いやね、うーん…」
「なに?」
高尾は雑誌をパタン、と閉じると私と目を合わせた

うーん…やっぱり…

「カッコいいよなー」
「は?」
「いや、高尾ってカッコいいじゃん?」
「え、なになに、いきなりどうしたの!?」
「だからさー、」
驚いた表情を浮かべる高尾の頭を抱き寄せてぎゅう、と力を込める

「さゆ、ちょ、ホントにどうしたの?」
「…高尾、だいすきだよ、ホントにだいすき」
「うん、俺もだいすき」
「だからかなー、最近すっごく不安になる」

カッコよくて、運動できて、勉強もそこそこできる、それでいてそれを鼻にかけたりなんか絶対しない自慢の彼氏

自分に釣り合ってないことなんか、付き合う前からずっとわかってた

「…あのさー、さゆ」
「んー?」
「自分だけじゃないよ」
「うん?」
「俺も、最近不安になるから、同じ」
「えー、高尾が?」
くすくすと笑うと、腕の隙間から不満そうな視線を感じ、ごめん、と小さく呟くと高尾は私の腕から抜けると、
「さゆだってモテるくせにさ、自分ばっかり不安だと思うなよ」
「たか…っ」
高尾は私の髪の毛に手を伸ばすと、ふいに顔を近づけてきた

「…っ!」
「ちゃんと、だいすきだから、心配すんなよな」
「…うん」

高尾と同じように顔を近づけて髪の毛にキスを落した


髪にキス(髪は「思慕」)



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