「と、いうわけだ。わかったか?さゆ」
「はぁ、まぁ…」

風呂入ってくる
そう言って辰巳が部屋を出たのは5分前のこと

辰巳がお風呂に入ってる間に、とヒルダさんが親切に私が辰巳から離れていた間に起きたことを説明してくれた

「え、てか、ベルちゃん熱出てたんですか?」
「王熱病という、王族など潜在魔力の高い者ほどかかりやすい知恵熱のようなものだ
熱のある坊っちゃまをずっと抱いていたから、さゆも熱を出したのだろうな」
「え、私、熱あるんですか?」
驚きながら自分の額に手を当てるが、至って普通だ

「フォルカス・ラフマニノフ先生と助手のラミアが治したからな。もう平気だろう」
「あ、ありがとう…」
お礼を言いながらふと思った
…てきとーなデザイン?

「てきとーじゃないっ」

心読んだ!?

「読んでないっ!!」

読んでんじゃんっ

「さゆとあいつはやはり仲が良いんだな」
「え?」
「男鹿も先生に全く同じことを言ってたのよ!!
まったく…彼氏が彼氏なら彼女も彼女よっ」
「つ、付き合ってないからね、ラミアちゃん!!」
「はぁ?だってさっきあいつ……あーなるほどね、なんでもないわ」
「えぇ!?」
辰巳がさっき、なんなの!?



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