すぐ近くで誰かの話し声が聞こえ、ゆっくりと目を開けた
…なんか、懐かしい感じ

「起きたか、さゆ」
「ヒルダさん?…あの、ここは?」
「男鹿の部屋だ。驚いたぞ、あいつがさゆを背負って帰ってきたのを見たときには」
「やっぱり、辰巳に背負われてたんだ…」
いろいろとこんがらがって頭が上手く働かない

どっからが夢で、どっからが現実だったのだろうか…

「きゃあああっっ!!」
女の子の悲鳴で我に返り、声のした方を見ると、女の子が辰巳に捕まっていた
…辰巳まで古市みたくロリコンになっちゃったの?

「なってねーよ!!」
「なんでわかったわけ!?」

怖いんだけどっ

「-どうやら峠は越えた様だな。後は坊っちゃまを取り戻すだけだ。気分はどうだ?」
「はん、いいわけねーだろ」

峠?取り戻す?
ヒルダさんと辰巳の会話にまったくついていけないのは私だけのようで
…どうやら、私だけ蚊帳の外みたいです



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