「あっつ…」
授業をサボろうと屋上に行き、扉を開けた瞬間、ありえないくらいの熱気に包まれた

夏は嫌いだ
日焼けはするし、何よりダルい

「早く終われよ夏ー」
そう呟きながらはしごを登ると、

「…お?」
妙に見覚えのある青い髪の毛がフワフワと風に揺れているのが見えた

「大輝じゃん」
まさか付き合ってる2人が同時にサボリとは…
どんだけ不真面目なんだ

「………………」
自分で思っておいて軽く傷つきながら寝ている大輝の隣にゴロンッと寝転ぶ

「…こんなとこにいたら焼けちゃうよなぁ…」
ハンパない日差しに太陽をニラむ

「大輝はいいなぁ…
すでに黒いからいまさら気にする必要なんて全くないし」
頬を膨らませて大輝の頬を指でつつく
すると、

「ぬ?」
頬をつついていた指を寝ていたはずの大輝に掴まれた

「…オハヨーゴザイマス」
「なんでカタコトなんだよ」
あれ?
もしかしてものすごく失礼なこと口にしたのバレてない?

「あぁ、そういえばさっき
すでに黒いから、とか言ってたよな?」

前言撤回
バッチリ聞かれてました

「…言ってないよ?」
「なんだよ、その間は」
「焼けちゃうから嫌だなぁ…
とは言いました」
「あ?焼けんの嫌なのかよ?」
「そりゃあね」
痛いし、何より肌が黒いなんてオシャレができなくなるからツラくて仕方ない

「日焼け止め塗りゃいいだろ」
「どっちみち首とか焼ける
後ろだから上手く塗れないもん」
そう言うと大輝は少し考え、

「俺が塗ってやるよ」

めちゃくちゃ良い笑顔で言ってきた
…あれ、なんでだろう。
大輝が言うとスッゴいえっちく聞こえてしまう

そう思うのに結局彼に任せてしまうのは

多分、
惚れた弱みなのです



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