「大我、数学のノート貸して」
「ほらよ」
「…きたなッ!!」
ノートを見て思わず叫ぶ

え、文字?ミミズ?
大我の字が汚いのが知ってたけど…

「ここまでとは…」
「うるせぇっ文句言うなら返せッ!!」
「あっ」
大我は私からノートを取り上げると、拗ねたようにそっぽを向いてしまった

「えー…私、次必要なんだけど」
「知るかッ!!」
うーん…完璧に拗ねてしまった…

いつもなら食べ物でご機嫌取りをするのだが、あいにく今は手持ちがない


「良かったらどうぞ」
「え?」
大我の後ろの席から聞こえた声に反応して振り向けば、男の子が私にノートを差し出していた

「いいの?」
「はい。火神くんの機嫌も治りそうにないですし、時間もないですので」
「ありがとー!えーと…」
「黒子です」
「黒子くんっ」
黒子くんに手を振って急いで教室に戻る

いやー黒子くん良い人だっ
何より、目が綺麗だった…ッ


「…あれ?」
見覚えのある文字に、ノートをめくっていた手が止まる

「この字、手紙と同じだ…」


初めて目が合った瞬間
(黒子くんについて教えてっ大我!!)(はぁ!?)



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