※現パロ
監禁、とは聞き逃せない。
「そりゃあ拙いだろ。今なら間に合う。土方さん、自首しろ」
ソファにふんぞり返る男の我が儘を文句一つこぼさずに聞く。あちらへそちらへ東奔西走。
監禁された挙げ句コレとは健気すぎる話だ。
「なんで俺が監禁してるみたいになるんだ」
「自分で今言ったじゃねえか」
「俺は監禁されてる方だ!」
「冗談キツいぜ」
あんたがそう易々閉じ込められるようなタマかよ。
呆れたまま言えば長い御足が凶器になった。
「人のこと何だとおもってやがる!」
「いって…」
「先生、暴力は…」
「うっせ」
「…。」
「斎藤、そこで折れるなよ!あだだだ」
しかし一体どうしたことか。
じれったい付き合いを続けていた二人がいきなりどうして監禁に踏み切ったのか。
そもそもこれは監禁といえるのか。
監禁の言葉の意味を今一度見直してもらいたい。
「俺が先生を監禁しているのだ。同意は得ているので問題はないが…」
「経緯を言えって」
「斎藤が監禁したいっていったから、ゴールデンウイークだけの期間限定で実行中だ」
「夕飯の買い出しにも付き合ってくださいます。俺は今幸せです」
「あんなあ、お前らそれ…」
同棲ごっこだ馬鹿野郎!!
「卒業したら同棲だな」
「先生…!」
「もう好きにしろ…」