ツキアカリ

嘘吐きはきらいです。
指切りげんまんなんて、嘘を見抜いたお利口さんが嘘吐きを貶めるために仕掛けた罠だ。
君を罠に掛けることなど造作もないよ。
僕は今日も、なけなしの勇気を振り絞って君に歌う。それを君は知らなくていいし、受け取らなくていい。
本当のところ、僕は君に嫌われたくないわけでも棄てられたくないわけでもない。
1時間後をアテにしないから、明日を信じられる。
15分前行動を心掛ける馬鹿にあとどれだけの先があると思うのか。
君と毎日「明日」を約束していたい。
いつかなくなるそれを想って泣けるひとでありたい。
絆はかなしくて、すこしやさしい。

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